1. 業績以外で評価されるように
キャリアはますます正式な業績評価以外の要素で決まるようになっている。誰が昇進するか、誰があえて高い目標に挑戦する機会を得るか、そして誰が目立つプロジェクトに指名されるかの判断は、会議後の幹部の情報共有やリーダーが人材を評価する廊下での会話、「◯◯がいいのではないか」といった直感的な発言がある瞬間に決まることが多い。
マネージング・アップとは、自分よりも高い職位の人との関係を戦略的に構築することであり、これによりあなたは真っ先に上司の頭に思い浮かぶ存在となる。リーダーが「この役職に誰を起用すべきか?」と問われた時、即座にあなたのことを考え、確信を持ってあなたの名前を挙げる。それはリーダーが実際にあなたの仕事と能力を熟知しているからこそ可能になる。
さらに、組織内で明確なキャリアパスは減少傾向にある。「勤続すれば昇進できる」という従来のシナリオはほとんどの企業でみられなくなった。代わりに、機会はますます人間関係に左右されるようになり、マネージング・アップこそが機会をつかめる位置に身を置く手段だ。
2. 求められる解雇不安への対処法
インド紙ジ・エコノミック・タイムズによると、2025年に米国で解雇された人は117万人を超え、パンデミック以降最多となった。米国の経営者への調査では、経済の先行きの不透明感と組織再編を理由に、約6割の企業が2026年に人員削減を計画していると回答している。
懸念されるのは、これらの人員削減が従来のパターンに沿っていないことだ。歴史的に最初に削減対象となるのは業績が悪い従業員や若手だった。しかし今や経験豊富な従業員や中間管理職が組織内で最も厳しい目を向けられている。企業は階層構造を平坦化し、どの役職が真に必要かを問い直し、かつては安定していたポジションを減らしている。
だからこそ、マネージング・アップは「あれば良い」もの、あるいは厄介な上司がいる時だけ行う行為から、リスク軽減の戦略へと根本的に変化したのだ。リスクを軽減するために、以下の点を心がけたい。
・会社が失うわけにいかない、収益を生み出す重要な業務に関与する
・日常業務を意思決定者が重視する言語と成果に変える
・いずれリストラされる限定的かつ固定された役割に依存せず、事業と共に進化できる人材と見られる


