Zhipuは2025年初頭、米国政府の貿易ブラックリストに加えられた。同社は、ビリオネアの陳天石が率いるカンブリコン・テクノロジー(Cambricon Technologies、中科寒武紀科技)や、同じくビリオネアの張建中が率いるムーアスレッドなど、中国企業の半導体を基盤にAIモデルを開発してきた。Zhipuは世界展開に強い意欲を示しているが、投資家からは、AIモデルの学習により適しているとされる「H200」を使わずに、モデルを効果的に訓練できるのかを懸念する声が出ている。
それでも、Zhipuは急成長を遂げている。同社のAIモデルは推論機能に加え、画像や動画の生成にも対応しており、世界各地の個人開発者から企業、公共部門に提供されている。最新の財務情報によれば、2025年上半期の売上高は前年同期比で4倍超となる2730万ドル(約43億4600万円)に拡大した。一方、研究開発投資の増加が響き、損失はほぼ倍増の3億4300万ドル(約546億1000万円)に達している。
目論見書によれば、Zhipuの顧客の約9割は中国本土に所在するものの、マレーシアやシンガポール、米国からも売上を獲得している。会長の劉は、コンピューティング技術分野で豊富な経験を持つ業界のベテランだ。Zhipu創業以前は、IT企業のテクニカラー・テクノロジーや、習近平国家主席の母校として知られる清華大学で、約20年にわたりエンジニアとして勤務した。共同創業者の張も2020年まで10年以上にわたって清華大学に勤務していたと目論見書には記載されているが、具体的な役職については明らかにされていない。


