現在進行中のベネズエラにおける政治的・経済的な不安定さが、自身の投資ポートフォリオにどのような影響を与えるのかについて、多くの投資家から質問を受けている。海外での戦争や紛争は、短期的な市場の変動を引き起こすことはあるが、投資の本質を左右するものではない。本稿では、個人の資産形成計画において、海外の紛争をどのように捉えるべきかを整理する。
ベネズエラ
ベネズエラの不安定化は、短期的には原油やエネルギー市場のボラティリティに大きな影響を与える可能性がある。ベネズエラは世界の原油埋蔵量のおよそ18%を保有しており、この原油資源を米国が支配することになれば、世界経済に一定の不確実性が生じ得る。
また、ベネズエラは新興国と見なされており、この区分にはブラジル、中国、インドなどが含まれる。新興国であれ先進国であれ、主要経済国における政治的混乱は短期的な市場変動を引き起こすことがあるが、新興国は特に資本移動の影響を受けやすい傾向がある。
海外での紛争全般について
近年の世界的な紛争には、ウクライナ戦争、シリアおよびイエメンの内戦、イスラエルとパレスチナの紛争、そしてアフガニスタンやイラクで続く不安定な情勢などがある。これらの出来事は、それぞれ異なる背景や地政学的要因を持ち、人道的危機や世界的な政治不安をもたらし、時に短期的な市場変動の要因ともなってきた。しかし、歴史的に見れば、国際分散された投資ポートフォリオに長期的な悪影響を与えた例はほとんどない。
ただし、海外での紛争は、その場所や規模によっては、一時的な市場の変動、インフレ、金利の変動を引き起こす可能性がある。
投資家が取るべき行動
投資家は、世界情勢の変化を受けてポートフォリオを動かしたくなることがあるかもしれない。しかし、私はそれを勧めない。上場証券の価格には、すでに利用可能な情報がすべて織り込まれているという強い証拠があるからだ。つまり、他の投資家より優位に立ち、市場平均を上回る成果を上げることはほぼ不可能である。私の経験上、市場のタイミングを計ろうとする投資家は、結果的に利益を取り逃がすことが多い。



