この戦争のドローン攻撃などの動画をしらみつぶしに精査しているOSINT(オープンソース・インテリジェンス)アナリスト、アンドルー・パーペチュアによると、ロシア軍の2025年12月の戦死者はこれまでで群を抜いて多く、1日あたり184人と平均を37%上回った。
ウクライナ無人システム軍の「オンライン・キルボード」でも、ここ1カ月ほどでドローンによる撃破数が急増しているのが確認できる。
ロイター通信のトミー・ランド記者は「改良されたAI支援型目標照準システムの競争では、ウクライナ側が最初にゴールラインを越えたのかもしれない」とX(旧ツイッター)に書いている。
ランドによると、昨年10月下旬以降、ウクライナのドローン映像には新しいユーザーインターフェース(UI)がみられるようになった。ドローンが目標にロックオンすると表示が出るが、今回はそれだけではない。
「動画を見ると、たんに(目標を囲む)ロックオンボックスが表示されるだけでなく、AIが目標内の弱点部分に小さなターゲットボックスを生成しているのがわかる。AIは人間の姿も認識できている」(ランド)
What we can see from the videos are not just lock in boxes, but also AI making smaller target boxes within the target on weakspots. Also the AI can recognize human shapes. 4/ pic.twitter.com/jKIdcnJYNx
— Tommy Lund (@TommyLundn) December 5, 2025
これらは、かつてAI目標照準技術が約束しながら実現できていなかった能力だ。ここへきてそれがついに実現した。
TFLは目標自動追尾型FPVドローンに加えて、自律爆撃能力や、シャヘド型自爆ドローンを撃墜するスマート迎撃ドローンも開発・生産している。同社やほかのウクライナ企業数十社は、いわゆる「自律性のはしご」をのぼり、自らナビゲーション、飛行経路のプロット、任務の計画、脅威への対応、さらにチームとしての連携行動が可能なドローンを開発することにも取り組んでいる。
2024年がAIドローンへの幻滅の年だったとすれば、2026年はそれが本格的に離陸する年になるかもしれない。


