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2026.01.14 13:30

世界初の実用化へ 100兆円市場狙う日本発「光量子コンピュータ」:高瀬 寛 OptQC

高瀬 寛|OptQC

高瀬 寛|OptQC

2040年代には市場規模100兆円を超えるとも予測されている量子コンピュータ市場。現在の量子コンピュータがかかえる問題を解決すべく、「光量子コンピュータ」の世界初の実用化を目指すのがOptQC(オプトキューシー)だ。

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同社は2024年9月、東京大学大学院工学系研究科の古澤明教授の20年以上にわたる研究成果をもとに創業。古澤・遠藤研究室出身の高瀬寛が代表取締役を務めている。高瀬は光量子技術を活用したアプローチについて「主流の超伝導方式とは異なり、光技術には常温常圧での動作、高いスケーラビリティ(拡張性)、超高速計算能力という特徴がある」と話す。特に超伝導方式では、実用的な計算能力を得るために大規模に装置を並列化する必要があるという課題を抱える。一方で、光方式は規模を拡大せずとも性能向上が可能で、よりコンパクトな構成で高い計算能力を実現できる点が特徴だ。

25年10月には、シリーズA1で15億円の資金調達を実施し、累計調達額は21.5億円に。26年4月の世界初となる光量子コンピュータ商用1号機の公開を目指している。そして産業技術総合研究所の量子・AI融合技術ビジネス開発グローバル研究センターに納入される見込みだ。また、獲得済みの助成金や同年に実施予定のシリーズA2を合わせて総額100億円規模の体制を見据え、新型プロセッサの研究開発を本格的に推進していく。

「日本は光量子技術において世界をリードする強みを持っている。日本発のマシーンを世界にも数多く販売して、技術でも勝ち、ビジネスでも勝ちに行く」(高瀬)

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たかせ・かん◎東京大学大学院工学系研究科で博士号(工学)を取得後、同大学助教として光量子情報処理の研究に従事。2024年にOptQCを共同創業。光量子コンピュータの実用化と社会実装を推進。

text by Shosuke Shimada, photograph by Toru Hiraiwa

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