経営・戦略

2026.01.13 12:30

「創造的破壊」に魅了された投資家。世界トップ10、グローバルVCを目指す

仁位朋之|SBIインベストメント

「本丸・シリコンバレー」に切り込む

仁位が海外投資を始めたきっかけも「創造的破壊」に集約される。「GoogleやFacebook(現Meta)など、世界中の人々のライフスタイルを変える真のイノベーションを次々と生み出している米シリコンバレーにこそ、創造的破壊の世界最先端がある」という思いからだった。15年に個人旅行でその地を訪れた際に、当時勉強中だった英語でスタートアップ数社と話をしたことが海外投資の契機となる。「英語でコミュニケーションしているだけで、日本でのベンチャー投資で普段やっていることと同じではないか、と(笑)」。

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それが、銀行員を経て、現SBIアルヒの創業時に参画し、VCというキャリアを歩む仁位の「金融が経済の血液として社会を活性化させると信じ、金融に創造的破壊を起こしたい」という思いにあらためて火をつけた。当時、世界的なフィンテックの盛り上がりがはじまっており、ユニコーンも出始めていた。「であれば今、海外投資に挑まなければ」と翌16年に始めた。当時は、少数派のため、社内で反対されることも多かったが、一つひとつ説得していったという。「経営に近い人たちが『どんどんやれ』と後押ししてくれた」こともあり、仁位が率いる海外投資部は今や10人所属の部署となり、「(ファンド全体の)3〜4割は欧米、イスラエルなどの海外投資」というところまで成長した。そして現在は、部署として「イノベーションの本丸」シリコンバレーにより切り込み、世界トップ10に入るグローバルVCを目標に掲げている。仁位は今後の野望を次のように話す。

「創造的破壊を通して、社会全体の生産性を上げ、経済を豊かにしたいという思いは変わりません。世界中の新しいテクノロジーに投資をして、質・量ともに、より多く実現させていくこと。名刺に記載している『ストラテジック・ビジネス・イノベーター(SBI)』がまさに表現していますが、これからは金融、AI・ICTをはじめ、より広い分野で戦略的意思をもってイノベーションを起こしていきたい。そして、グローバルVCとして、イートロのような企業に、もっと早いタイミングで、かつ、出資比率を上げられるようなチームをつくりあげていきたいですね」


にい・ともゆき◎SBIインベストメント取締役執行役員海外投資部長。旧三井信託銀行勤務後、2000年に現SBIグループに入社し、現SBIアルヒの立ち上げとグロースを経験。06年に現SBIインベストメントに参画。以降19年間、VC業務に従事している。

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文=山本智之 写真=平岩 享

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