ビットコイン価格は2026年最初の1週間で急伸し、12月の安値から約10%上昇した。
そんな中、ウォール街の大手金融機関はビットコインと暗号資産への新たな本格参入に向けて準備を進めている。
ウォール街の巨人、モルガン・スタンレーは、ビットコインとソラナの現物ETF(上場投資信託)の創設に向けた申請を行った。これは、世界最大級の銀行による暗号資産採用がさらに進む兆しとなる可能性がある。
モーニングスターのETFアナリストであるブライアン・アーマーはロイターに対し、次のように語っている。
「モルガン・スタンレーがコモディティ化した市場に参入するのは興味深い。ビットコインに投資している顧客を自社のETFに移行させたい意図があるのだろう。参入は遅れたものの、素早くスタートを切れる可能性がある。銀行が暗号資産ETF市場に参入することで正当性が高まり、他社も追随するかもしれない」
ブラックロックが運用するファンドを筆頭とするビットコインETFは、2024年初頭にウォール街に登場した。これらのファンドは急拡大し、純資産総額は合計で1300億ドル(約20兆4000億円)に達している。これはビットコインの時価総額のおよそ7%に相当する規模だ。
市場関係者の中には、モルガン・スタンレーの動きに驚きを示す声もあった。ブルームバーグ・インテリジェンスの上級ETFアナリストであるエリック・バルチュナスは、X上でこれを「ショッキングな出来事」と表現した。
「この動きは良いと思う。賢明だ。彼らは約8兆ドル(約1250兆円)の顧客資産を抱えており、すでに投資アドバイザーが顧客に暗号資産ETFを提供することを認めている。それなら、ブラックロックなどに手数料を払うより、自社ブランドのファンドを持つ方が理にかなっている」
ブルームバーグのジェームズ・セイファートも、「これらの(ビットコインおよびソラナETFの申請)には非常に驚いた。まったく予想していなかった」と付け加えた。
もっとも、2026年に入ってからのビットコイン価格の回復については、「脆弱だ」との指摘も出ている。ビットコインは一時9万5000ドル付近まで上昇した後、再び下落している。
XS.comの上級マーケットアナリストであるサメル・ハスンは、Eメールによるコメントで「ETFの資金フローも、その脆さを反映している」と述べた。
ハスンはSoSo Valueのデータを引用し、米国の現物ビットコインETFが年初最初の2営業日で11億5500万ドル(約1810億円)の資金流入を記録した一方、その後は2億4300万ドル(約381億円)の資金流出があったと指摘した。
「この断続的な動きは、需要の一部が長期的な配分ではなく、戦術的な取引や裁定取引によって生じていることを示唆している。現物ETFへの資金流入がより安定し、大幅な流出によって相殺されなくなるまでは、ビットコインの上昇余地は短期的な反転に弱く、持続的なトレンドへと発展しにくいだろう」



