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2026.01.07 16:00

米国のベネズエラ再攻撃、あるとすればどこを狙うか リスクは?

ベネズエラのデルシー・ロドリゲス暫定大統領。2026年1月5日、カラカス(Jesus Vargas/Getty Images)

どうやってそれを達成したのかは現時点で不明だ。変電所を選択的に攻撃したのか、それとも制御システムに対するサイバー攻撃を実行したのか、あるいはほかの手段を用いたのか。ウクライナとロシア双方のドローン作戦で示されてきたとおり、配電システムは比較的小規模な攻撃でも機能停止に陥らせることができる。はるかに強大な航空戦力を擁する米国であれば、ベネズエラの広範な地域、とくにカラカスでたやすく停電を引き起こせるだろう。

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大規模な停電もまた、民間人の犠牲を最小限に抑えつつ、ベネズエラの体制側に圧力を加え、米国の能力を示す手段になる。

こうした行動は、相手国によっては甚大な影響を与える。しかしベネズエラでは、整備不良や杜撰な管理で引き起こされる停電に国民が慣れてしまっているので、影響はそこまで大きくないかもしれない。

ベネズエラでは2019年、一部地域で5日間電力が失われたことがあるほか、2024年8月には国の80%が12時間停電した。2025年に導入した「負荷管理計画」では、全土に3時間の計画停電が実施され、政府機関は半日勤務に制限された。電力の供給制限は国民が頻繁に経験してきている以上、経済への打撃はあるにせよ士気への影響は見極めにくい。

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もちろん、ベネズエラ国内の軍事目標や民間目標はほかにもある。どのような攻撃も、象徴的な意味合いと実際的な効果を併せ持つものになるかもしれない。広範な国民に最大限の効果を与えるために、あえて目立つ攻撃が行われる可能性がある。他方、目に見える被害はほとんど残さないものの、指導部に対して強烈なメッセージを突きつけるような攻撃もあるかもしれない。

いずれにせよ、米国の攻撃が最終的に功を奏するかどうかは、ベネズエラ指導部の反応とその決意の固さにかかっている。ロシアが100万人規模の人的損害を被ってもウクライナ侵攻を続けるとは、誰も予想していなかっただろう。だが、絶対的な権力に慣れた指導者は簡単には妥協しないものだ。航空戦力によってどの程度の苦痛を与えられるのか、またそれが十分なものになるのかは、双方にとって計算の難しい問題だ。

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トランプ米政権はなぜ今ベネズエラを攻撃するのか? エネルギーと力からの読み解き

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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