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2026.01.07 16:00

米国のベネズエラ再攻撃、あるとすればどこを狙うか リスクは?

ベネズエラのデルシー・ロドリゲス暫定大統領。2026年1月5日、カラカス(Jesus Vargas/Getty Images)

ベネズエラのデルシー・ロドリゲス暫定大統領。2026年1月5日、カラカス(Jesus Vargas/Getty Images)

米国に拘束されたベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領に代わり、新たに国のトップに就いたデルシー・ロドリゲス暫定大統領に対し、ドナルド・トランプ米大統領は「正しいことをしなければ非常に大きな代償を払うことになる。おそらくマドゥロよりも大きな代償だ」と警告を発した。マルコ・ルビオ米国務長官は当初、ベネズエラに対するこれ以上の行動はないとの見通しを示していたが、ベネズエラ指導部が依然として米国に屈しない姿勢とみられるなか、米国が2回目の攻撃に踏み切る可能性は十分ある。

課題は、米国側や民間人の犠牲を最小限に抑えながら、最大限の政治的圧力を加えることにある。地上部隊を投入すれば人的損害を出すリスクがあるが、航空戦力による攻撃には幅広い選択肢がある。

航空戦力だけで紛争に決定的な結果をもたらせるのか。これについてはアナリストらが何十年にもわたり議論してきた。わたしたちはその答えを近く目にすることになるかもしれない。

空爆による「斬首作戦」

トランプの脅しはロドリゲス個人に向けられたもののようだ。ヘリコプターでマドゥロの邸宅を急襲し、彼と妻を生け捕りにした「断固たる決意(アブソルート・リザルブ)作戦」のような大胆な作戦が再び実施される可能性はきわめて低いと思われる。この作戦では、米陸軍の特殊部隊デルタフォースを乗せたCH-47チヌーク輸送ヘリコプターが首都カラカス上空を低空飛行し、隊員らが邸宅に突入して夫妻の身柄を拘束したとされる。その成功には完全な奇襲と緻密な計画が不可欠だった。

数千人規模の人員と数十機以上の航空機が投入されるこの種の作戦は、1日や2日で立案できるものではない。

再び奇襲を仕掛けるのは不可能だろう。ロドリゲスは居場所を特定されないように細心の注意を払うだろうし、イラクのサダム・フセイン元大統領がしていたように替え玉を1人あるいは複数用意する可能性もある。警護体制も厳重になるに違いない。米国のどのような作戦も1993年のモガディシュにおける戦闘、いわゆる「ブラックホーク・ダウン事件」の二の舞いになりかねない。米軍はソマリアの軍閥指導者モハメド・ファラー・アイディード将軍の拘束に失敗し、地元勢力との長時間にわたる銃撃戦に巻き込まれた。最終的に救援作戦で終結したが、米兵18人、ソマリア人数百人が死亡した。

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翻訳・編集=江戸伸禎

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