音楽

2026.01.07 15:00

エヌビディアとユニバーサル・ミュージック・グループが提携、AIによる音楽発見・制作ツールを開発へ

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レコード会社はAIをどう受け入れてきたのか

大手レコード会社はここ数カ月、AI重視の提携を複数締結しており、AI駆動の音楽制作プラットフォームSuno(スノ)との提携もその1つである。2025年11月、ワーナー・ミュージック・グループはSunoとライセンス契約を締結したが、ワーナー系レーベルと契約するアーティストには、AI生成音楽において自身の名前、肖像、声が使われるかどうかを管理する権利があると同社は述べた。この契約は、ワーナー・ミュージック・グループがSunoを相手取って起こしていた訴訟(同社が許可なく、権利処理された楽曲でAIモデルを学習させたとする主張に基づき、2024年に提訴)も決着させた。

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なお、この訴訟はUMG、ソニー、全米レコード協会(RIAA)との共同提訴だったが、今回和解に至ったのはワーナーのみであり、UMG、ソニー、RIAAによる訴訟は現在も係争中である。10月から11月にかけて、UMGワーナーはいずれも、別のAI音楽企業Udio(ユーディオ)が著作権で保護された音源でモデルを学習させたとして同社を相手取って提起していた訴訟を和解で終結させた。両レーベルはいずれもUdioとライセンス契約を結んだ。

背景

AI生成音楽はここ数カ月で増加しており、完全にAIで生成された楽曲がBillboardのチャートに入り、TikTokなどのソーシャルメディアで拡散する例も出ている。Sunoは2025年11月、自社の評価額が24億5000万ドル(約3838億円)だとし、自社を「音楽の未来」と呼んだ。一方で、AI生成音楽は他のアーティストやリスナーから反発も受けている。

ソングライターのテリーシャ・「ニッキ」・ジョーンズが作ったAI生成ペルソナのザニア・モネ(Xania Monet)は、BillboardのR&Bソング・セールス・チャートで1位に入った楽曲があり、Billboardのラジオ・エアプレイ・チャートで楽曲がランクインした最初のAI生成アーティストとなった。ジョーンズは、同アーティストの楽曲は自分で書いている一方、Sunoで音楽とボーカルを生成していると述べ、このペルソナを自分の「延長」だとして擁護してきた。ただ、TikTok投稿でAI生成音楽を尊重しないと述べたケラーニなど、他のアーティストから批判も受けた。

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AI生成のカントリー音楽アーティストのブレイキング・ラスト(Breaking Rust)は、InstagramでAI生成のカウボーイ・ペルソナを用いて自己宣伝しており、Billboardのカントリー・ソング・チャートで首位に立った。ブレイキング・ラストは月間のSpotifyリスナーが220万人超で、同アクトの楽曲「Livin’ on Borrowed Time」はストリーミング回数が1300万回を超える。

TikTokでは、保守系活動家チャーリー・カークを追悼するアンセムとしてミーム化した「We Are Charlie Kirk」や、英国のヘイヴン(Haven)による「I Run」など、AI生成楽曲が拡散した。英国歌手ジョルジャ・スミスのレコード会社はヘイヴンを厳しく非難し、「I Run」はスミスの声をAIでクローンしたものだと主張した。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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