もしあなたがルネサンス期の芸術家、ジャズ・エイジ(米国の1920年代)の社交界の名士、あるいは古代ギリシャの哲学者などとして別の時代を謳歌している自分を思い描いたことがあるなら、それはあなただけではない。
表面的には、遊び心のある現実逃避のように聞こえる。しかしその裏には心理的に意味深長な何かが潜んでいる。説明しよう。
これはタイムトラベルの話ではない。適合性についてだ。具体的には、私たちの性格や価値観、認知スタイルが私たちが暮らす現代の社会文化的構造とどれほど調和しているかということだ。
この疑問に心が揺さぶられたことがある人のために、筆者は8項目から成る「ヒストリカル・エラ・パーソナリティ・クイズ」を作った。これは核心的な心理的傾向(つまり人との関わり方や変化への対応の仕方)を、同じ特性を体現する昔の時代に照らし合わせるものだ。このクイズに答えれば自分が最も「居心地がいい」と感じる時代がわかり、なぜそうなのかも把握できる。
特定の時代に親しみを感じる理由
科学的な観点から見ると、特定の時代にひかれるのは価値観の一致、つまり内面の価値観が環境の規範や構造とどの程度合致するかに根ざしていることが多い。研究では、人が価値観の一致を強く感じる時、高いウェルビーイングや動機付け、強いアイデンティティ意識を報告することが一貫して示されている。
現代の暮らしはあまりに速い、混沌としている、孤立している、融通が効かない──などと自分と合っていないと感じる時、私たちは満たされないニーズを過去に投げかけるかもしれない。安定と伝統を重視する人は明確な社会的役割と永続的な制度を持つ時代を理想とする。新奇性と自己表現が原動力となっている人は、芸術的変革や革命的変化があった時期にひかれるかもしれない。
これは、そうした時代が客観的に優れていたということではない。現代において満たされていない心理的欲求を表している。



