EU、英国のキア・スターマー首相、さらに欧州のおよそ10カ国の首脳は、ドナルド・トランプ米大統領がグリーンランド併合の可能性を示唆し続けていることについて、「誤っている」「敬意を欠く」として、相次いで反対の姿勢を示した。
スターマーは米国時間1月5日、デンマーク王国の一部として自治権を有するグリーンランドの自治を支持すると述べ、米国が同地域を掌握するとの示唆をやめるよう求めるデンマークの要求に同意するとした。
同日、EUのアニータ・ヒッパー報道官は記者団に対し、EUは国家主権の原則を「守ることを決してやめない」と述べ、「EU加盟国の領土保全が疑問視されるのであれば、なおさらだ」と強調した。
ドイツのヨハン・ヴァーデフール外務大臣も5日、デンマークも加盟する北大西洋条約機構(NATO)は、必要に応じてグリーンランドの防衛強化について協議する可能性があると述べた。
トランプはこれまで、国家安全保障上の重要性や経済的な潜在力を理由に、グリーンランドの購入に強い関心を示してきた。これに対し、グリーンランドおよびデンマークの指導者らは長年にわたり拒否してきたが、4日のトランプによる新たな発言は、米国が最近行ったベネズエラへの衝撃的な攻撃を背景に、欧州で警戒感を高める結果となった。
ジ・アトランティックに掲載された外国への介入に関するインタビューで、トランプは、米国にはグリーンランドが「絶対に必要だ」と述べた。さらに4日、記者団からの質問に対しても同様の考えを繰り返し、「現在、戦略上極めて重要だ」と語り、併合は米国とEUの双方に利益をもたらすと主張した。
グリーンランド自治政府のイェンス・フレデリック・ニールセン首相は、自国を巡るトランプの発言と、ベネズエラでの軍事介入について「まったく受け入れられない」と述べ、「脅しや圧力、併合を口にすることは、友人関係にある国同士の間では許されるものではない」と付け加えた。
リトアニア、ラトビア、エストニア、フィンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデンの各国首脳も、デンマークへの支持を表明している。
トランプの首席補佐官代理兼国土安全保障担当補佐官であるスティーブン・ミラーの妻、ケイティ・ミラーは、グリーンランドの地図に米国旗を重ね、「SOON」とのキャプションを添えた画像をXに投稿した。ニールセンは声明の中で、トランプの言動を非難しつつ、「敬意を欠くソーシャルメディア上の投稿」にも言及した。



