遂行の行き詰まりを招く「隠されたギャップ」
アラインメントには、「意図」「解釈」「予想される結果・犠牲」という3つのレベルにおいて、明確さが必要だ。ほとんどのリーダーは、「意図」のレベルにとどまっている。何がなされるべきかを説明するだけであり、ほかのメンバーがそれをどう理解しているかを確かめたり、どんなトレードオフが予想されるかを検討することは、ほとんどない。
「解釈」のギャップ
「解釈」のギャップは、チームが戦略を局所的文脈に当てはめる際に生じる。例えば“成長”という言葉を聞いた時、地域担当責任者は社員数を思い浮かべる。製品チームは、機能の充実を想像する。オペレーションチームは効率化と結びつける。誰もが誠実に仕事に取り組むが、方向性はまるで一致しない。
「予想される結果・犠牲」のギャップ
「予想される結果・犠牲」のギャップは、さらに大きな損失を招く。このギャップが露呈するのは、会議での意思決定が、自分たちが何をやめるべきかを意味するのかを、参加者が十分に理解していない時だ。引き算のないアラインメントは幻想だ。「すべてが重要」のままなら、何ひとつ重要でないことと同じなのだ。
リーダーがこうしたギャップに気づく頃には、もはや手遅れであることが多い。彼らは、誰かが決定に抵抗していると考えがちだが、本当の問題は混乱だ。必要なのは明確に説明することなのに、リーダーは強引に進めようとしてしまう。遂行が滞るのは、人々が反対しているからではなく、協調が取れていないからだ。
あなたのチームは、何の優先順位を下げますか?
早い段階でギャップを発見する実践的な方法の1つは、各チームに、決定内容を自分たちの言葉で言い換えてもらうことだ。あるいは、直接こう尋ねてもいい。「この決定を受けて、あなたがたのチームは、何の優先順位を下げますか?」こうした質問によって、本当にアラインメントが成立しているかどうかが明らかになる。


