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2026.01.06 12:00

人工知能における新しいムーアの法則、IQで測る知能の急成長

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アナロジー:これは新たなムーアの法則か?

決定論的コンピューターの時代、すなわち過去半世紀ほどにわたるAI以前のデジタル時代を通じて、エンジニアたちは著名なコンピューター科学者ゴードン・ムーアが提唱した考え方に大きな注目を払ってきた。それは、回路上のトランジスター数が毎年倍増し、ハードウェアの小型化と機器の高性能化が年々進むというものである。

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最近では、ムーアの法則が減速するかどうかについて議論があった。筆者は、数万個のコアを搭載したCerebras(セレブラス)の「ディナープレートチップ(Dinner plate-sized chip)」がその疑問に答えていると考えている。しかし、この新たなIQの話は、ハードウェア主導ではないAIの分野において、同様の未来への進路を示しているのかもしれない。結局のところ、基盤モデル(大規模データで事前学習された汎用AIモデル)は、一定の知能レベルのモデルを動かすために必要なハードウェア量を削減することに成功している。

また、基盤モデルはエネルギー問題の解決にも貢献しつつある。

「基盤モデルには、現代の電力網を分析・管理する独自の可能性がある」と、IBMのピーター・ヘスは先月初めに書いている。「膨大な量の情報を整理し、人間の観察者にはその全体像や可能性が把握しきれず、従来のコンピューティングでは解明できないデータを抽出し、意味を見出すことができる。これが、IBMが学術界や産業界のパートナーとともに、基盤モデルによる電力網の近代化に賭けている理由だ」

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これは安心材料だ。なぜなら、エネルギー消費は業界が直面する最大の課題の1つだからだ。

考察

筆者は、ロットが自身の考察をまとめた部分を取り上げたい。

「これらのデータは、AIが引き続き賢くなっており、そのペースは管理可能で概ね線形であることを示唆している」と彼は書いている。「AI分野は過剰投資かもしれないし、そうでないかもしれないが、データはさらなる進歩が期待できることを示唆している。これが、AIがいつか世界を征服するのか、全人類を滅ぼすのか、私たち全員を不老不死にするのか、あるいはその他の事態をもたらすのかについて、まだ多くを教えてくれるとは思わない。しかし、私のデータに基づけば、AIは2027年後半までに人間のIQテストで上限に到達すると予想している。これにはAIがパズルを視覚的に見て解く必要があるテストも含まれる」

彼は、AIが「人間を置き換えるというよりも補完する」期間が約2年続くと予測している(その意味するところは曖昧だが)。そして、人間にはある意味で猶予期間があると主張している。

「AIが人間のIQテストを超えた後も──間違いなくそうなるだろうが──世界において人間のような主体性を持つようになるまでには、さらに多くのハードルが待ち受けている」と彼は付け加えた。「それにより、物事を整理するための追加の年数が私たちに与えられるだろう」

いずれにせよ、わずか数年で非常に多くのことが変わった。

実際、私たちには本当に新たな指標が必要なのだ。新たなインターフェースが必要で、そして、AIがこれほど少ないリソースでこれほど多くのことを実現できる世界を測定する新たな方法が必要なのである。

まったく新しい世界だ。2026年へようこそ。今年、私たちはこれらすべてが本格的に飛躍するのを目の当たりにすることになるだろう。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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