その他

2026.01.05 08:00

ベネズエラの統治は今後どうなるのか 米国がマドゥロ大統領を電撃拘束

米首都ワシントンで2026年1月3日、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領拘束の様子を見守るドナルド・トランプ米大統領(中央)ら(Donald Trump's Truth Social Account/Anadolu via Getty Images)

シリアを20年あまり支配していたバッシャール・アル・アサド前大統領は、ロシアへの逃亡を選んだ。配下の将軍たちには、ロシアの軍事支援が届くことになっており、反体制派との戦いを続けるつもりだと偽っていた。だがエリート層の支持集団をあとに残したまま、アサドは航空機に乗り込み、モスクワへ飛んだ。

advertisement

状況の行き着く先を察知できた独裁者は、政治権力は失っても、引き続きぜいたくな生活を享受できる場合が少なくない。チュニジアのジン・アビディン・ベンアリ元大統領はサウジアラビアへ亡命し、2019年に死去するまで同国で暮らした。報道によると、ベンアリは1.5トンにのぼる金(ゴールド)を持ち出し、ジッダにある警備付きの宮殿に迎え入れられたという。

ハイチのジャンクロード・デュヴァリエ元大統領は1986年にパリへ逃れ、2011年に帰国するまでフランスで亡命生活を送った。その間、衣服や宝飾品など多額の出費をしている。ウガンダのイディ・アミン元大統領は1979年にサウジアラビアへ亡命し、2003年に死去するまで、やはりぜいたくで悠々自適な生活を送った。

とはいえ、この種の個人独裁型指導者は普通、自分こそ国を導ける唯一の存在だと信じ、亡命の道は選びたがらない。リビアのムアンマル・カダフィ大佐やイラクのサダム・フセイン元大統領、パナマのマヌエル・ノリエガ将軍のように、長年にわたり強固な体制を敷いた独裁者ほど、国を去らねばならないという現実を受け入れるのは難しい。

advertisement

カダフィは出身地シルトの別荘施設へ逃れようとし、フセインは故郷ティクリート近郊の「スパイダーホール」と呼ばれる地下壕に逃げ込んだ。ノリエガはパナマ市内のバチカン大使館に身を隠した。権力にしがみつく者の末路は総じて穏やかなものではない。カダフィは襲撃を受けて殺害され、フセインは裁判にかけられて処刑された。ノリエガは麻薬取引やマネーロンダリング(資金洗浄)、恐喝、横領で有罪判決を受け、米国、フランス、パナマの刑務所で合計20年以上にわたって刑に服した。

マドゥロの運命はノリエガと似たものになる公算が大きい。マルコ・ルビオ米国務長官はマドゥロついて、米国で刑事裁判にかけられ、長期の実刑判決を受ける可能性があると述べている。マドゥロはすでに2020年、麻薬テロ、コカイン輸入の共謀、機関銃の所持などの罪で米ニューヨークで起訴されている

次ページ > ベネズエラ軍や国内の武装組織の動向

翻訳・編集=江戸伸禎

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事