長門湯本、次のフェーズへ

現在、川沿いには遊歩道や灯籠の明かりが整い、若手旅館主、萩焼作家、花屋、デザイナーらが協力して立ち上げたギャラリーカフェは、住民と観光客が自然に交わる場となった。温泉街では、アフタヌーンティーイベント、萩焼作家とのコラボ、冬の風物詩となった「音信川うたあかり」など、季節ごとに多様な催しが生まれている。
筆者が訪れた際、移住を迷っていたパティシエも、その後決意して移住したそうだ。まったく縁のなかった兵庫県姫路市から移住し、雑貨店を開いた友人もいる。都心からも山口市からも決してアクセスが良い場所ではない。それでも、長門湯本には全国から地域と人に魅了された人たちが集まりつつある。
木村は最後にこう語った。「以前は“行政がやらないと”という声が多かったけれど、いまは“自分たちでやってみよう”が合言葉になってきた。民間主導で新しくSOIL Nagatoyumotoができたことで、まちは次のステージに進みました」。
マスタープラン策定からもうすぐ10年。道半ばではあるものの、長門湯本温泉はこれからも進化を続けていく。


