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2026.01.02 17:00

現代にも通じる「ストア哲学」、コントロールできることに注力して前進を

Shutterstock.com

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ストイシズム(ストア哲学)は苦難に耐えるための古代哲学として描写されることが多い。ローマ皇帝や厳格な自己規律、感情の抑制を連想させる。しかし歴史的な意味合いを含んだイメージを剥ぎ取れば、ストイシズムは現代の心理学者が感情の調節とウェルビーイングに不可欠なものと考える教えによく似ている。

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ストイシズムの本質は、感情を抑え込んだり人生に無関心になったりすることではない。思考や感情、外部の出来事と健全な関係を築くことだ。プレッシャー下でも安定した状態を保ち、挫折に直面しても柔軟で、不確実性の中でも目的意識を持ち続けられる考え方を育むことだ。

自分がどれほど精神的にストイックか知りたい人は、科学をヒントに筆者が作成した楽しい「現代的ストイック性格診断」を試してみてはどうだろう(心配しないでほしい、結果は判定でも分類でもなく、単なるあなたの一部分を示しているにすぎない)。

重要なのは、その心理的共通点に魅力を感じるためにストイシズムに賛成する必要はないということだ。なぜストア哲学の思想が多くの人にとって直感的に正しいと感じられるのかを理解することは、自分がどれほどストイックかを知るのと同様に興味深い。

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心理学とストイシズムの共通点

ストイシズムがこれほど長く存続してきた理由の1つとして、人間の行動を注意深く観察して構築されたことが挙げられる。ストア派の哲学者たちは、後に心理学が裏付けるパターンに気づいた。そのパターンとは、人は出来事そのものよりも、出来事に与える意味によって苦しむ傾向があるというものだ。

現代の心理学もこの見解を支持している。感情的な苦痛は単に自分に起こった出来事だけでなく、その解釈によって形作られる。2人の人間が同じ批判や挫折を経験しても、まったく異なる感情を抱えることもある。

ストイシズムはこの解釈のプロセスを管理する初期の枠組みを示した。それは人々に自分の判断を検証し、感情的反応を制御し、現実的に影響を与え得るものにエネルギーを向けるよう促した。

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翻訳=溝口慈子

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