人間のキャパシティーに合った戦略を設計する
エネルギーを軸にした戦略構築は、ペース配分から始まる。リーダーは各段階を、均等に負荷のかかるものとして扱うのではなく、意図的に強弱の波を設計できる。高負荷の期間の後は、負荷の軽い段階が来る(統合や学習、洗練に焦点を当てるものだ)。アスリートはそのようにトレーニングするし、それは、パフォーマンスの高いビジネスチームがそれを持続するやり方でもある。
負担の異なる仕事を順序付ける
もう1つのシフトは、順序付けに関わるものだ。すべての仕事に、同様の認知的努力が必要なわけではない。複雑な思考、創造的な問題解決、感情的に負担の大きい作業は、エネルギーを大きく消費する。一方、事務的な作業は、エネルギーをそれほど消費しない。常に疲弊した状態で、負担の大きい仕事を分散させるのではなく、保護された状態でまとめて実行した方がいい。
動機付けを設計するため、進捗を可視化する
さらにリーダーは、進捗を可視化することで、動機付けを設計できる。「明確な成果が得られる短いサイクル」は、成果の見えない努力が長く続く場合よりも、はるかに効果的にエネルギーを補充できる。人は、動きが見えるとき、集中力を維持できる。戦略は、遠い最終目標だけでなく、「達成の瞬間」が頻繁にあるようにすべきだ。
意思決定にかかるコストを削減
意思決定の負荷も重要だ。絶えず優先順位付けを必要とする戦略は、リーダーもチームも疲弊させる。明確な原則があれば、このコストを削減できる。皆が意思決定の方法を理解していれば、議論に費やすエネルギーが減る。そして、そのエネルギーを実行に向けられる。
これは重要な点だが、エネルギーをもとにして戦略を構築することは、あらゆる好みを容認し、調整することではない。むしろ、生物学的・心理的な「限界」を認めることを意味する。こうした限界を尊重する戦略は、長期的には優れた成果を上げる。


