リーダーシップ

2026.01.02 13:00

休暇中にメールのチェックを「やめられない」理由

Shutterstock.com

次に、カバーする業務ではなく権限を割り当てる。「様子を見ておいて」と言うだけでは、あなたは精神的に仕事につながったままだ。決定する人を指名し、その人の行動を信頼することで自分を仕事から切り離せる。その人に責任だけでなく権限も与えたことを周知する。

advertisement

コミュニケーションも重要だ。曖昧な不在メールは例外を生み出す。明確な通知は境界線を引く。いつ休暇から戻ってくるのか、自分が休暇を取っている間の問い合わせ先、真に緊急とみなされる例を明記する。明確な代替案があれば、ほとんどの問題は魔法のように緊急性を失う。

最後に、誘惑を取り除く。メールアプリからログアウトする、一時的にメールアプリを削除する、緊急時専用の端末を使うなど。こうした措置は役立つ。習慣に流される前に、理性的に判断する時間が得られる。

完全に仕事を離れることでリーダーが得るもの

リーダーが実際に仕事を離れると興味深い現象が起こる。視点が戻り、緊急性があるように思えていた問題が大したものでなくなる。パターンが見えるようになり、創造性が再び出てくる。これは偶然ではない。情報を統合し判断力を回復するには脳は「何もしない時間」を要する。

advertisement

チームも恩恵を受ける。リーダーが物理的に不在になると、他の人が能力を発揮する。決定が下され、自信が育まれる。人々は自分が思っていた以上に有能だと気づく。リーダーが遠くから見守っているだけではこの成長は起こらない。

文化的メッセージも出すことができる。本当に仕事から離れるリーダーは休息を取るのは当然のことということを行動で示すことになる。他の人も同じように休みを取れる環境を作る。やがて組織全体でバーンアウト(燃え尽き症候群)と依存が減少する。

休暇中にメールを確認しないのは仕事からの離脱ではない。信頼の行為だ。「この会社はしばらく自分がいなくても機能する」と言っているのだ。その信頼は常に対応するよりも体制をはるかに強化する。

休暇は単に仕事から離れるということではない。リーダーシップ設計に対するストレステストだ。もしあなたが離れると物事がうまくいかないなら、問題はあなたの不在ではない。支えることをあなたに強いる体制にある。

休暇中にメールをチェックしないようにするのは意志の力の問題ではない。あなたにメールチェックを要求しない組織を構築することにある。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事