アイオワ級戦艦は1980年代に再就役し、その4隻はいずれも対地攻撃用のトマホーク巡航ミサイル、ハープーン対艦ミサイル、ファランクス近接防御火器システムといった近代的な兵器システムを装備していた。
米国防総省によれば、トランプ級戦艦は16インチ砲はおろか12インチ砲すら搭載しない。代わりに海上発射型核巡航ミサイルや、通常型即応打撃(CPS)ミサイル12セル(セルはミサイルの格納・発射単位)、Mk41垂直発射システム(128セル)を装備するとされる。極超音速ミサイルの発射能力を備える可能性もある。ほかの兵装にはレールガン(電磁砲)やレーザー兵器が含まれる可能性もあるという。
トランプ級戦艦プログラムについては、議会の承認を得られず、予算がつかないと考えられる理由が数多くある。そのうえで言えば、仮にトランプ級戦艦が建造されるとしても、それはアイオワ級戦艦とは、第二次大戦期の戦艦が英国海軍の昔のウォーリアーと違っていたのと同じくらい、かけ離れたものになる点には留意しておくべきだろう。


