経済

2026.01.07 09:15

世界でもっともインフレを悲観する日本人 生活水準の見通しも世界最下位

AdobeStock/Hamzah

家計のやりくりに対する自信も低下

現在の暮らし向きに対する評価も低水準にある。「最近、経済的な管理(やりくり)はどの程度うまくいっていると思うか」という質問に対し、「快適に暮らしている」「まぁまぁうまくやっている」と回答した日本人は2割にとどまった。

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この割合は30か国平均の37%を17ポイント下回っており、日本の順位は30か国中27番目と低い位置にある。さらに、2024年11月と比較すると、このポジティブな回答は5ポイント減少しており、生活の快適さに対する実感がこの1年で弱まっていることもわかった。

日本は世界の中でも際立って悲観的

この結果を受けて、イプソス株式会社代表取締役社長の内田俊一氏は「日本では物価や生活水準の見通しに対して、世界の中でも悲観的に感じている人が多い」とコメントしている。また、昨年11月と比べて暮らしの快適性が低下している点にも触れ、国内経済の停滞感や米国による関税政策への懸念といった不安要素が影響している可能性を示した。

ここからは個人的な推測だが、日本人がインフレを強く悲観的に受け止めている背景には、「インフレ=生活が苦しくなるもの」という認識が根強くあることが原因ではないか。日本ではある一定期間、物価が大きく動かない状態が続いてきたため「物価があがる」こと自体が異常事態として映りやすい。

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他国では物価の上昇と賃金や収入の動きが連動するという前提があり、インフレそのものを過度に恐れない意識が共有されている。一方、日本では物価だけが先にあがり、収入は変わらないという経験が積み重なってきた。その結果、日本の生活者はインフレに前向きな意味を見出しにくくなっている。

取り巻く状況が変わらないのならば、海外マインドのように視点を変えて「恐れるより、お気楽にやり過ごす」という暮らし方を目指してみたいが、そう思うのはあまりにも楽観的すぎるだろうか。

プレスリリース

文=福島はるみ

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