誰もが人生で少なくとも一度は、電撃的なロマンスを経験したり、そんな話を聞いたりしたことがあるだろう。そしてそれはほぼ決まって同じパターンをたどる。方向感覚を失うほどの情熱、運命的な底流、そして説明のつかない確信が、結局は行き過ぎていて時期尚早だったと判明する。多くの場合、このようなロマンスは訪れたのと同じくらい早く消えてしまう。
特に初期段階や不安定な感情の強さは魅力的かもしれないが、それが長期的な満足度や相性の良さを確実に予測するわけではない。ここでは、人々が強い感情と相性の良さを混同する3つの一般的なパターンと、研究が示す本当に注目すべき点について解説する。
1. 執着を長期的な可能性と勘違いする
強く惹かれる相手と初めて出会ったとき、最初から強い化学反応を感じることがあるかもしれない。感情が高ぶり、これまで感じたことのないような興奮を覚えるかもしれない。この感情と神経系の覚醒が混ざり合った陶酔感は、相性の良さの証のように感じられる。これまで感じたことのない感情を抱かせてくれるなら、それは何かを意味するはずだと。
しかし、もしこの相互作用中の脳をのぞき見ることができれば、神経伝達物質とホルモンの放出を示す活性化が見られるだろう。脳と身体がこれらの一時的な変化の効果を一度に経験しているとき、それは変容的で運命的な体験のように感じられる。チャンスがあれば、誰もがこの感覚をいつまでも引き延ばそうとするだろう。しかし真実は、それがしばしば消え去ってしまうということだ。まさにそうなるべくして。
研究では、情熱的な愛（強さ、憧れ、執着によって特徴づけられる）と、親密さ、信頼、コミットメント、相性の良さに基づいた安定した長期的な愛との間に明確な区別がなされている。Frontiers in Psychologyに掲載された親密さと情熱の関係を探る縦断的研究では、親密さの変動が情熱の変化を促す傾向があることがわかった。これは情熱が動的なものであり、安定した基盤ではないことを示唆している。
簡単に言えば、魅力と強い感情は間違いなく刺激的だが、時間の経過とともにより不安定さを生み出すだけだ。それが安定性、コミュニケーション、共有された価値観、あるいは実際の課題に対処する能力によって補完されない場合、絆は長期的な相性の良さへと発展しない可能性がある。
2. 性格の不一致を「スパーク」と勘違いする
「正反対の者同士が惹かれ合う」という考えはロマンチックだが、実証研究によれば、特に衝動性、感情調整、気質などの核となる特性における類似性は、不一致よりも良好な関係の結果を予測する。
例えば、Journal of Research in Personalityに掲載された研究では、衝動性が一致しているカップルは、一方のパートナーが衝動的で他方がそうでないカップルと比較して、より高い関係満足度を報告している。
つまり、あなたの感じる強い感情が二つの極端な性格の衝突から生じている場合、少なくとも初期段階では、これらの気質と魅力の衝突から生じる火花が、関係の根本的な不適合性から気をそらしてしまう可能性がある。時間が経つにつれ、自制心、反応性、感情的ニーズの違いが避けられない緊張を生み出すかもしれない。
強い感情は、生活リズム、価値観、感情表現スタイルの不一致がもたらすコストを消し去ったり補ったりするものではない。これは、異なる性格の人々が決して関係を持てないということではない。しかし、二つの極端な間に橋を架けようとする絆には、節制、安定性、妥協が必要であり、これらはすべて、一時的な熱中がもたらす強烈なエネルギーとは相反するものだ。
3. 頻繁な高揚感を充実感と勘違いする
強い感情は頻繁な高揚感をもたらすかもしれないが、必ずしも長期的な充実感を育む感情的安全性をもたらすわけではない。
異なる関係段階にある1,100人以上の参加者を対象とした最近の研究では、情熱と親密さの両方が関係満足度に貢献するものの、時間の経過とともにその影響は変化することがわかった。関係が進展するにつれ、親密さがますます重要になる。
さらに、主に情熱と強い感情に基づいて構築された関係は、生活上のプレッシャーが増し、日常が落ち着いてくると、満足度を維持するのに苦労することが多い。一貫した感情的親密さ、尊重、共有された目標、相互サポートがなければ、高揚感は最終的に不安定さや幻滅に取って代わられる可能性がある。
言い換えれば、情熱は関係に前向きさ、興奮、満足をもたらすが、感情的な親密さと安全性がなければ、そもそも維持すべき関係は存在しないだろう。
強い感情を相性の良さと勘違いしないための方法
特に強い情熱と執着の呪文にかかっているとき、理性的に考えるのは難しくなる。ここで、関係についての具体的で的を絞った質問が明確さをもたらす。以下は、あなたの関係が本当にどこに向かっているのかを理解するために、自分自身（そして可能であればパートナー）に問いかけることができるいくつかの質問だ：
- 「私たちは価値観、コミュニケーションスタイル、人生の目標、対立解決パターンを共有しているか？」強い感情は根本的な不適合性を補うことはできないが、それを見えにくくすることはできる。意見の合わない点がわかれば、相性という観点から考え始めることができる。
- 「単に興奮するだけでなく、弱さをさらけ出しても安全だと感じるか？」相性の良さがあれば、あなたは現実的で、欠点があり、恐れを抱いていても受け入れられる。一方、情熱は一時的に最も醜い感情さえも深遠に感じさせるバラ色のフィルターを作り出すことがある。
- 「高揚感が過ぎ去っても尊重の気持ちは残るか？」化学反応は時間とともに薄れることがあるが、優しさ、安定性、尊重は長寿の良い指標となる。尊重は流動的な情熱が何か堅固なものの中に安全に包含されることを保証する。
- 「情熱が衰えたとき、その下に安定した基盤はあるか？」友情と一致した優先事項が、長期的に関係を結びつけるものだ。情熱が薄れたとき、恐れや混乱、嫌悪を感じることなく、お互いに向き合い、好意を持ち続けることができるなら、それはあなたの関係が長期的な可能性を秘めている兆候だ。
これらの質問に対する答えが「いいえ」または不確かな「たぶん」であれば、あなたは感情的な熱さを関係の燃料と混同しているのかもしれない。人々はしばしば、火花があまりにも強く感じられるため、初期の警告サインを無視する。彼らは赤信号を容認し、不一致を無視し、鮮やかに感じるものに過剰投資する。
しかし、強い感情はシグナル、あるいはより深く見るためのきっかけとして理解するのが良いだろう。しかし、それを相性の良さの基盤と見なすことはできない。これは、お互いをどう扱うか、意見の相違をどう処理するか、境界をどう尊重するか、自律性をどう保つかという日々の決断を通じて、時間をかけて構築されるものだ。
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