リーダーシップ

2025.12.25 21:34

進歩を生み出す「間」:年末に試したい実践法

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Alba Contreras Rodriguez(MBA、PCC)はFONS LLCの創業者兼社長である。

高いパフォーマンスを発揮するリーダーが本当に必要としているのは、単なるレジリエンスの向上ではなく、ペース配分を管理する規律である。

これが今年の私のコーチング会話を通じて一貫して流れているテーマだ。一年中素晴らしい成果を出しながらも、どこか断絶感を感じている上級リーダーたち。目標は達成しているが燃え尽きているチーム。前進することは知っていても、立ち止まることを忘れてしまった経営幹部たち。

2025年の締めくくりを迎える今、第1四半期の計画会議、予算レビュー、戦略オフサイトミーティングに向けたプレッシャーがすでに高まっている。「来年に向けて準備を」という絶え間ない号令が続く。しかし、本当の準備とは、より多くのことをするのではなく、一歩引くことではないだろうか。

私がリーダーたちに促している転換点は、目標設定ではなく意味づけに関するものだ。単なる成果ではなく、洞察を重視すること。それは、経営者の生活の中で最も活用されていない習慣の一つから始まる:意図的な「間」を取ることだ。

高いパフォーマンスを発揮するリーダーが次に本当に必要なもの

来年は確かに俊敏性が求められるが、それと同時に識別力も必要となる。そしてそれは、罪悪感なく立ち止まり、振り返り、リセットする方法を知っているリーダーから始まる。

高いパフォーマンスを発揮するリーダーが本当に必要としているのは、単なるレジリエンスの向上ではない。それは、いつ前進し、いつ立ち止まるべきかを知るペース配分の規律だ。いつ「イエス」と言い、いつパフォーマンスを止めるか。いつ戦略、沈黙、あるいは単に人間らしさのための空間を確保するかを知ること。

私はクライアントにシンプルなフレーズをよく思い出させる:ゆっくり進んで速く進め。急ぐと、シグナルを見逃してしまう。立ち止まると、気づきが生まれる。最高速度では明晰さを見つけるのは難しい。それは、考え、感じ、目的を持ってリードするための空間を意図的に作り出すときに現れるものだ。

シンプルに聞こえるかもしれないが、簡単なことではない。上級幹部が静寂のための空間を作ることがいかに難しいかを私は目の当たりにしてきた。私のクライアントの一人、意欲的でビジョンを持つC層リーダーは、あらゆる業務目標を達成していたにもかかわらず、感覚が麻痺していると認めた。コーチングを通じて、彼が処理することなく生産することのサイクルに陥っていることが分かった。達成すればするほど、その背後にある目的との繋がりを感じられなくなっていた。計画だけでなく振り返りのための戦略的な「間」を彼のカレンダーに定期的に導入すると、彼のエネルギーが変化した。彼はチームとより一体感を持つだけでなく、意思決定においてもより創造的で明晰になった。

私たちは明晰さが完全な形で訪れるのを待つことはできない。意図を持って考え、感じ、リードするための時間を確保することで、それを生み出さなければならない。

毎年12月にお勧めするリーダーシップの実践

毎年末、私は個人的な「振り返りと展望」の実践を行っており、これはクライアントがコーチングプログラムの終わりを迎えるときにも取り入れているアプローチの一部だ。いくつかの質問が含まれており、その一部を紹介する:

  • 今年から学んだ、忘れたくないことは何か? 単なる勝敗ではなく、パターンを見る。どこで一貫性を持ってリードしたか?どこで道を外れたか?
  • 他者と自分自身のために、どのように行動したことを誇りに思うか? これは、単に壁に掲げるだけでなく、本当に自分の価値観に沿って生きているかを明らかにする。
  • 新年にどのようにリードしたいか、そしてそれを可能にするために何を変える必要があるか? ペース、焦点、人間関係、マインドセットのいずれであれ、それを明確にすることで明晰さが生まれる。

この実践は、盲点とブレークスルーの両方を浮き彫りにする。リーダーたちが生み出すものだけでなく、自分が誰であるかに再び焦点を当てるのに役立つ。そして、持続する変化のための空間を作り出す。

この瞬間を活かす方法

来年に向けた準備となるのは、もう一つの戦略資料ではない。それは、自分のエネルギー、価値観、そして人間性との再接続だ。

この「間」こそが、最も大切なことと再びつながるためのリセットになるかもしれない。

forbes.com 原文

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