カルチャー

2025.12.24 10:45

「日々の選択」を問い直す3日間 Lifestance EXPO 2026、品川で開催

トークセッションやワークショップなどを通じて、日々の選択をテーマに議論や対話を行うイベント「Lifestance EXPO 2026」が、2026年1月30日から2月1日までの3日間、東京・品川のコクヨ東京品川オフィス「THE CAMPUS」で開催される。主催はPARADE。今回のテーマは「つなぐ。やめる。選ぶ。の未来」で、消費や働き方、人との関係性を切り口に、これからの暮らしや仕事のあり方を考える場となる。

PARADEは、「いい会社を考え、実践する企業の共同体」として、2022年に設立。利益や効率のみを追求するのではなく、志や思想、哲学といった個別の価値観=「ライフスタンス」を企業活動の軸に据える考え方を掲げ、参画企業とともに学びや対話の場づくりに取り組んでいる。Lifestance EXPOは、その思想を企業内にとどめず、個人にも開いた形で共有する取り組みで、今回が3回目の開催となる。

これまで第1回では「消費」、第2回は「はたらく」をテーマに、人生や仕事における選択のあり方を探ってきた。環境問題やテクノロジーの進展、価値観の多様化が進むなか、個人も企業も、従来の前提や「当たり前」を問い直す局面に立たされている。新たな四半世紀が始まる今、日々無意識に重ねている選択を一度立ち止まって見直し、自分は何をつなぎ、何をやめ、何を選ぶのかを言葉にする必要があるのではないか。そうした問題意識から、今回のテーマが設定されたという。

会期中は、トークセッションやワークショップのほか、テーマに共感した企業の出店(マーケット)も開催される。

トークセッション「つなぐ話。やめる話」では、仕事や暮らしにおける選択を多角的に考える全8セッションが行われる。

1月31日には、「ブランドと生活者のつながりは、この先どうなりますか ― インフルエンサーとファンダム時代の次を考える」と題したセッションを実施。ラッパーでクリエイティブディレクターのTaiTanと哲学者の谷川嘉浩、ブックディレクターの幅允孝が登壇し、発信と共感を軸に変化するブランドと生活者の関係性を読み解く。

そのほか、「幸せな地域を、どうデザインしますか? ―“地方創生”のリアル、これからのビジョン―」と題したセッションでは、NEWPEACE CEOで富山県クリエイティブディレクターの高木新平らが登壇予定だ。さらに、「何をやめる?」「誰につなぐ?」「どう選ぶ?」といった問いを軸に、実践者や研究者がそれぞれの判断や価値観を語るセッションも用意されており、日常の選択をあらためて言葉にする機会となる。

マーケットでは「つなぐこと、やめたもの市」と題し、ライフスタンスを軸に活動するブランドが集まる。長年親しまれてきたロングセラー商品に加え、さまざまな理由から販売を終了した商品も並ぶのが特徴だ。商品そのものだけでなく、つくり続けた背景や、やめる判断に至った経緯にも目を向けることで、参加者が自らの価値基準や選択の軸を見つめ直すきっかけとする。

ワークショップでは、対話や内省を通じて自身の価値観を掘り下げる時間を設ける。哲学者・永井玲衣氏による哲学対話をはじめ、中川政七商店が運営する茶道ブランド「茶論」による茶会、積読本を持ち寄って語り合う読書会、書くことで思考を整理するジャーナリングなど、静かに考えるためのプログラムが用意されている。参加者同士が肩書きや立場を離れ、それぞれの選択や迷いを共有することで、新たな視点を持ち帰ることを狙いとする。入場料は500円。

Lifestance EXPO 2026 

関連:中川淳(PARADE代表) 連載「拡がる“ライフスタンス”エコノミー」

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