インド出身の起業家ジョティ・バンサル(47)は、21歳のときにわずかな所持金を手に米国に渡り、Harnessを含む2社のユニコーン企業を築き上げてビリオネアになった。Harnessは先日、評価額55億ドル(約8635億円。1ドル=157円換算)で2億4000万ドル(約377億円)を調達した。
39歳で引退生活に入ったものの、会社を作る情熱に気づき現場に復帰
バンサルは2017年、自身の最初の会社をシスコに売却した後、しばらく旅に出た。アフリカで2回目のサファリに出かけ、サバンナを眺めた。ここ数カ月の間にマチュピチュを歩き、ノルウェーのフィヨルドに感嘆し、ヒマラヤ山脈を踏破してきたことにふと気づいたという。39歳にして、思い描いていた「やってみたいこと」は、すでにすべてやり尽くしてしまった──そう感じた。
バンサルは、家族と暮らすサンフランシスコの自宅オフィスからこう語る。「私は1度、引退しようとした。世間では、引退したら好きなことをやりたいという人が多い。でも、ゴルフばかりする生活や、ずっとビーチにいる生活が本当に自分に合っているのかと考えると、そうは思えなかった。結局、自分が本当に好きなのは、会社を作ることだと気づいた」。
その後、バンサルは人工知能(AI)を活用したソフトウエア提供プラットフォームのHarnessを立ち上げた。同社は12月11日、シリーズEラウンドでゴールドマン・サックス・オルタナティブズ、インスティテューショナル・ベンチャー・パートナーズ、メンロ・ベンチャーズなどから2億4000万ドル(約377億円)を調達し、評価額が55億ドル(約8635億円)に達したと発表した。これを受け、バンサルはビリオネアの仲間入りを果たした。
フォーブスは、バンサルの純資産について、Harnessの推定30%の持ち分に加え、自身の最初の会社AppDynamics(アップダイナミックス)を2017年にIPO直前でシスコへ売却して得た多額の現金を含め、約23億ドル(約3611億円)と推定している。



