性格検査は診断や自己改善のツールとして扱われることが多い。だがその真価は、私たちが既に抱えているのに言葉で表せないパターンを認識する助けとなる点にある。そして、ほとんどの科学的な性格診断のツールは(当然ながら客観性のために)抽象的な特性分類や数値スコアに依存している。一方で人間は本来、象徴や比喩、ストーリーを通じて自分を理解する。「インスピレーションを与える動物」という概念が人の心に響くのはこのためだ。
世間の通念とは異なり、動物のアバターは神秘主義や直感的な予言とは関係ない。心理学的な観点では、これらは元型(アーキタイプ)として機能するかもしれない。元型とは人間の行動や動機付けのパターンを象徴的に表現したものだ。心理学者カール・ユングが元型について、複雑な内面の経験を意味ある記憶可能なものへと整理する反復的なイメージと定義したことは有名だ。
したがって、科学に触発された性格診断はこの原理を念頭に設計されている。超自然的な洞察を主張するのではなく、比喩を用いて心理学者が広く研究するリアルかつ測定可能な性格の特性を反映する。
動物のような象徴を好む理由
特性が抽象的な文言ではなく、共感できるストーリーとして提示された時に人は自己をより正確に理解するということは、心理学において今やかなり確立された真実だ。例えばナラティブ・アイデンティティに関する研究は、人が性格特性や価値観、感情的な傾向を首尾一貫した自己概念に統合したストーリーを通じて自己を理解することを示唆している。
外向性や開放性が高いと言われても、その情報はよそよそしく臨床的に感じられる。性格診断を受ける人は結果を自己のアイデンティティのストーリーに組み込むことに難しさを感じるかもしれず、理解するのは尚更だろう。だが同じ特性を「活発なライオン」「直感的なカラス」などと表現すれば、意味がすぐ理解でき、感情的に受け入れやすくなる。
2014年の文献レビューで、象徴を活用した自己の掘り下げは性格に関するフィードバックをより深く処理し、長く記憶するのに役立つと説明されている。つまり、比喩は必ずしも科学からの逸脱ではなく、適切な基盤があればむしろ科学への架け橋となり得る。



