宇宙革命の推進装置に点火するのは熱く生きる人間だ
これまで前編・中編・後編に分けて「九州宇宙ビジネスキャラバン2025鹿児島」で注目のセッションおよびキーノートスピーチを要約してレポートしたなか、登壇者たちが繰り返し述べていたこと。それは、「宇宙を自分ごととして引き付けて考えてみる意味や意義について」ではないだろうか。
筆者は、このキャラバン開催の前夜に鹿児島市内で行われた「KAGOSHIMA Space Food Night~宇宙が拓く、九州・鹿児島の食の未来~」というサイドイベントにも参加した。
そこでは、鹿児島をはじめとする九州地域の食産業の関係者および自治体、高校生がまさに宇宙を自分ごとと捉えながら、この日のために特別に「宇宙食を想定したハンディーイーツ」を開発して来場者に振る舞っていた。
その会場に宇宙、そして食というキーワードを介して集まっていた人々の両眼は輝き、舌は踊り、心は和やかに、着想は柔軟になり、知らぬ者との新たな融和が始まっていた。
考えてみれば、フリーズドライ食品の技術は1960〜70年代のアポロ計画に向けてNASAで行われた宇宙食プログラムのなかで研究開発され、現在では日常生活に溶け込むものとなっている。
食に限らず、今の自分の仕事に宇宙というキーワードを掛け合わせてみると、これまでには見つからなかった新たな解が見つかるのかもしれない。それこそが、本稿(前編)の冒頭でも触れた革命であり、「新たな自由の創設」である。
もっと便利に、楽しく生きられる世界を創ることはできるのだろうか。
いつしか人類は、飢餓や災害に怯えない日々を迎えられるのだろうか。
人間は、宇宙とのつながりのなかで自由を手に入れられるのだろうか。
そもそも、自由とは何だろうか。
あらゆる問いを、あらゆる相違を、あらゆる可能性を受け入れながら、宇宙は人類の新たな立地点を示してくれる。それが「宇宙革命」である。
繰り返すが、革命とは「新たな自由の創設」である。しかし、自由の創設者は宇宙ではない。地球を含めた宇宙を広い舞台にして、宇宙を利活用しながら、仲間と共に生きていく人間である。
今、九州全体がひとつになり、宇宙革命の推進装置(ブースター)として機能している。その装置に点火しているのは、仲間と共に熱く生きている人間たちであった。


