リーダーシップ

2025.12.28 15:15

「自信はなくていい」ドムドムハンバーガー”元専業主婦社長”が語る、流れをつかむ働き方

提供=ドムドムハンバーガー

例えば、海外でのフランチャイズ出店のお話をいただいたとします。会社としてチャレンジしたいと思っていても、資金がないことをはじめ、語学が堪能なスタッフもいなければ、海外出店の経験もないため、現在の力量では無理だと判断することになります。

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先方様には「とても興味深いお話ですが、弊社のこのような現状だと実現できるのかどうか自信がありません」という返事をしてみます。すると、先方様が「人員面はこちらでサポートできます」と提案や交渉を持ちかけてくれることがあるのです。実際に、台湾に出店できたのは、そうした先方様のサポートがあったからでした。

新しいプロジェクトに抜擢される、大口クライアントを任されるなどに対して、チャレンジしたいけど事情があってできない。そんなときには、この「やりたいけれどやれない意思表示」が大切です。障壁となる事情を取り除く方法がないか、一緒に検討してくれる可能性が高まります。

子育て中の場合なら「来年、小学校に上がったら時間的な余裕ができるので、その際にまた声をかけてください」とひと言添えたり、ほかの仕事との兼ね合いなら「アシスタントをつけていただけたら可能なんですが」と交渉してみる価値もあるでしょう。いずれも、やりたい気持ちがあることは伝わるため、次のチャンスにつながりやすくなると思います。

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自信はなくていい

流れをよくするのも悪くするのも自分次第で、流れにいいも悪いもありません。一見いい流れに思えても、何もしないで怠ければ悪い流れに変わり、逆に悪い流れに思えても、工夫と努力を重ねると、いい流れに変わることがあります。つまり、誰でも、どの流れに乗っても、いい流れにすることが可能なのです。

こう言うと、「自信があるからそう言えるのでは」と受け取られてもおかしくありませんが、それは誤解です。不安症の私は今も昔も自信がありません。自信がないから努力をして、自信をつけていくようにしているだけなのです。

私は現在、いくつかの社外取締役をさせていただいています。いずれも完全に専門外の分野で、初めて会議に出るときは、事前に社史や組織体制、経営理念、事業戦略など、入念な下調べをしました。送っていただいた資料を読むと、わからない専門用語がたくさんあったので、とても心配になりましたが、一つひとつ調べながら理解に努めました。

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文=藤崎忍

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