映画

2025.12.24 18:00

批評家サイトでスコア100%を獲得、ネトフリの「見過ごされている」新作とは?

シティ・オブ・シャドウズ(ネットフリックス)

シティ・オブ・シャドウズ(ネットフリックス)

私はいつも次に観るべき良作を探しているが、いずれ弾切れになる。あるいは、探すのが単に難しくなる。だが、ネットフリックスにひっそりと新シリーズが入ってきた。チェックする価値がありそうだ。批評家によるロッテン・トマトのスコアが100%だが、これはそう頻繁に見かけるものではない。

紹介する『シティ・オブ・シャドウズ』(City of Shadows)はスペイン制作の犯罪スリラーのミニシリーズで、先週、ほとんど宣伝もなくネットフリックスに登場した。ネットフリックスのトップ10にも入っていないように見える。私がこれを見つけたのは、ロッテン・トマトのサイトがこのシリーズを目立つ形で取り上げていたからにすぎない。あらすじは次のとおりだ。

「失脚した刑事バルセロナが目覚めると、ガウディの最も象徴的な建築の1つから、炎を上げながら吊るされた遺体が見つかる。バルセロナは犯人を捕まえるため、現場へ戻らなければならない」。

シティ・オブ・シャドウズ』は、全6話構成の犯罪ミニシリーズだ。犯罪ミニシリーズとしてはほぼ標準的な長さで、特に海外作品ではこのくらいが定番となっている。各話は通常45〜50分ほどで、比較的短時間で観終えられるだろう。ロッテン・トマトのスコアを支えるレビュー数は限られているが、いずれも好意的である。いくつか抜粋すると次のとおりだ。

Ready Steady Cut:「制作、テンポ、演技のいずれも良好で、『シティ・オブ・シャドウズ』にはスペイン製ネットフリックス作品としてのいつもの安心感があり、ジャンルの典型的な要素も押さえている。必ずしも突出しているわけではないにせよ、引き込み続ける助けになっている」

El País:「暗闇、影、痛みが、強い個性を持つシリーズ全体に浸透している。まさにその個性ゆえに、気軽な娯楽を求める人は遠ざかるかもしれない。『シティ・オブ・シャドウズ』はまったく別物である。良くも悪くも」

シティ・オブ・シャドウズ(ネットフリックス)
シティ・オブ・シャドウズ(ネットフリックス)

繰り返すが、『シティ・オブ・シャドウズ』は見過ごされているように見える。批評家レビューは非常に少なく、先週ストリーマーで配信開始したにもかかわらず、ネットフリックスでも目立つ形では取り上げられていない。現在のトップ10リストによれば、人々は本作よりも、ロッテン・トマトのスコアが低い作品――『ローワン・アトキンソンのヒトvsアカチャン』(Man vs. Baby)、『見捨てられし者の荒野』(The Abandons)、『ACCIDENTE/アクシデンテ』(The Accident)――や、ディディやサイモン・カウエルに関するドキュメンタリーを観たがっているようだ。ため息が出る。

ネットフリックスには英語作品も他言語作品も含め、優れた犯罪ミニシリーズが数多くあり、『シティ・オブ・シャドウズ』もリストに加えるべき1本に見える。今すぐ視聴でき、完結したシリーズなので、シーズン2を待ち続ける必要もない。現在の視聴数を考えると続編はおそらく作られないだろうが、だからこそ、こうしたミニシリーズが時折ネットフリックスに現れるのは、新鮮な息抜きになり得る。

(forbes.com 原文)

翻訳=酒匂寛

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