経営・戦略

2025.12.21 09:44

目標に向かって進み、状況に柔軟に対応する

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災害時の寄付活動を支援する組織災害フィランソロピーセンターの代表兼CEO。

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学びはどこから得られるか分からないものだ。最近、ダッカでの予定では3時間の簡単な観光のはずが、思いがけない冒険となった。私たちはアーサン・マンジル宮殿を見学し、その後近くのラルバグ要塞を訪れる計画を立てていた。8マイルの道のりで交通渋滞に巻き込まれる可能性があることは承知していた。

運転手がトゥクトゥク、オートバイ、バス、馬車、人力車、そして勇敢とも無謀ともいえる歩行者の渦に車を滑り込ませると、この旅そのものがバングラデシュについて、どんな目的地よりも多くの洞察を与えてくれることがすぐに明らかになった。混雑した人混みの中をどれだけ長く運転しても、地図は「あと50分」と表示し続けていた。

1時間以上経過した後、運転手は給油とタイヤ点検のために車を止めた。そして「夜間学校」という短い言葉だけを残して、別の運転手にハンドルを譲った。新しい運転手は目印を叫びながら、再びタイヤを調整するために停車し、一度はボンネットを開けてエンジンを揺さぶりさえした。私たちの自信は上がったり下がったりを繰り返した。互いに確認し合い、ユーモアで不安を和らげながら、引き返すべきかと問いかけた。しかし私たちは目標に向かって進み続けた。宮殿を見たかったのだ。

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ようやく到着すると、宮殿とそのバングラデシュの歴史における位置づけについて学んだ後、二つ目の目的地を訪れる計画は叶わないことを受け入れた。地元のガイドに導かれて薄暮の中を歩き、運転手と再会した後、サダルガート港に辿り着き、ブリガンガ川沿いの地元の生活と文化を目にすることができた。帰りの道のりは、予想通りずっと短かった。結局、一つの目的地のために5時間の移動だった。計画通りではなかったが、私たち全員が後悔することはなかった。その経験自体が記憶に残り、意義深いものだった。

後で同僚の一人にこの話をしたところ、彼女はその混沌の中に学びが隠されていると指摘した。彼女は正しかった。この経験は非営利活動について重要な教訓を思い出させてくれた:

• プロセスが混沌としていても、目標に向かって進み続ける。非営利活動は地図通りに進むことはめったにない。その道のりは遅く、不確かで、時には苛立たしいこともある。重要なのは、なぜ前進しているのかを理解し、チームとの対話を続けることだ。進歩とは到着だけでなく、道中で得られる学びでもある。

• チームは変化し、それは問題ない。最初の運転手は降り、別の人が代わりに乗った。新しい視点が経験を変えた。チームは進化する。人々は役割を交代する。時には、新しい手がハンドルを握ることがまさに必要なことだ。

• ユーモアと人間性がリスクと不確実性を乗り切る助けとなる。シートベルトはなかった。タイヤは常に注意が必要だった。ルートは変更されていた。それでも私たちは笑った。その笑いが、パニックではなく好奇心を持ち続ける余裕を生み出した。非営利活動では、周囲のすべてが私たちが把握できるよりも速く動いているように感じる時がある。呼吸することを忘れないで。笑顔を忘れないで。時にはエンジンを揺さぶり、少し空気を入れるだけで十分なこともある。

最終的に、私たちは見ようとしていたものを見ることができた。また、私たち自身がその物語の一部となった。そして、それ自体が本当の学びだったのだ。

forbes.com 原文

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