新型コロナに見舞われたとき、すでにリモートワークをしていた人以外は突然全く新しい働き方をすることになった。訓練もなかった。世界的なパンデミックの恐怖と混乱の中、何事もなかったかのように仕事を続けることが求められた。そして、その切り替えが突然で、さまざまな問題があったにもかかわらず、私たちは何とか持ちこたえて仕事を続けた。同時に非生産的な習慣を身に付け、それは今も続いている。この大がかりな在宅勤務の実験は数週間で終わると思っていたが、そうはならなかった。
残った悪い習慣がパーソナルブランドに影響
パンデミックからほぼ6年が経った今も、多くの人が少なくとも部分的に在宅勤務を続けている。そしてほぼ同数の人々が、高速道路の代わりに廊下を通って「出勤」するようになった時に身に付けた悪い習慣を維持している。このハイブリッド環境が新たな日常となった。ここで意外な点がある。サバイバルモードで形成した習慣の多くが今日まで引き継がれているのだ。
在宅勤務を少なくとも部分的に行うなら、成功につながる生産性アップの習慣を取り入れよう。新しい習慣を始めて定着させる最適なタイミングは、他にも変化が起こっている時だ。年が変わる今こそ、2026年に最高の自分になるための習慣を身に付ける時だ。以下の3つの悪い習慣を断つことを検討してはどうだろうか。
悪い習慣1:望ましくない環境での作業
仕事をする環境は成功を支えるか、あるいは妨げるかのどちらかだ。大きな問題は、大半の人が奮い立つ、あるいは元気が出る仕事環境に身を置いていないことだ。在宅勤務する米国人の半数以上が専用のホームオフィスを持っていない。
最大のポイントは「椅子」
環境を真に改善するのに大規模な改装やインスタ映えするオフィスは不要だ。生産性を高める最大のポイントはオフィスの「椅子」にある。あなたの背骨は長年、静かに耐えてきた。人間は他のどんな活動よりも座っている時間が長いことがデータで示されている。にもかかわらず、42%の人がソファやベッド、ダイニングの椅子などで仕事をしている。
オフィス家具メーカーHaworth(ヘイワース)の主任人間工学専門家テレサ・ベリンガー博士によると、人間工学に基づいた適切な椅子への投資は、リモートワーク環境を改善する最も効果的な取り組みの1つだという。ベリンガーの研究では50億以上のデータを収集し、真の快適性を提供しつつ怪我を防ぎ、1週間の終わりに体が参ることのないデスクチェアの開発に活用している。
1時間ごとに少なくとも5~10分間は椅子から立ち上がって動き回る
椅子はあなたのパフォーマンスを高めるか、ゆっくりとあなたの体に負荷をかけているかのどちらかだ。ベリンガーは「適切なサポートがない、あるいは人間工学に基づいていない椅子に長時間座り続けると累積性外傷障害を引き起こす可能性がある。これは単なる快適性の問題ではない。動きの問題でもある」と警告する。人間工学に基づいた椅子の使用に加え、「1時間ごとに少なくとも5~10分間は椅子から立ち上がって動き回る」ことをベリンガーは推奨する。姿勢矯正デバイスを展開するUpright(アップライト)の調査によると、在宅勤務者はオフィス勤務の人に比べて身体活動量が少ない。実際、リモート・ハイブリッド勤務者の54%が「勤務中の運動量が50%以上減少した」と回答している。つまり、椅子をアップグレードすると同時に、椅子に座る時間を減らすようにすることが望ましい。



