スポーツ

2025.12.23 14:15

Bリーグ世界2位への壁はシュート精度 データの通信簿が明かす成長の条件

makieni / Adobe Stock

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日本の男子プロバスケットボールリーグ「Bリーグ」がスタートしたのは2016年9月。2025-26年で10シーズン目を迎えた。この間、リーグ全体は大きく成長した。B1、B2を合わせた入場者数は初年度の約220万人から昨シーズンの約485万人まで2.2倍となり、営業収入についても約200億円から約750億円と3.75倍に膨らんだ。

https://www.bleague.jp/indata/
https://www.tokyo-np.co.jp/article_photo/list?article_id=451687&pid=2344799

この成長を加速させるため、リーグは26年「B.革新」へと向かう。B1、B2、B3という欧州サッカー型の昇降制度を廃止。強化、経営、社会性を軸に、世界を狙うBリーグ・プレミア、バスケを国民的スポーツへと昇華させるBリーグ・ワン、育成も担うBリーグ・ネクストの3ディビジョンへと再編する。「Jリーグ型からNBA型への移行」とした方が、理解しやすいだろうか。

https://www.bleague.jp/new-bleague/#mov_5min

「世界最高峰のリーグ水準へ」「世界と戦う代表チームを」、こうした壮大なビジョン実現へ向け、ここでは実際の試合におけるスタッツ・データに着目した。するとビジネス観点からのみではわからない、新たな課題がBリーグに見えて来る。

Bリーグ公式記録の管理機関「B.STATS LAB」(データスタジアム株式会社運営)が発行した「2024-25 STATS REPORT」は、単なるシーズンの記録集ではない。それは、リーグとクラブの現在地を映し出し、未来への針路を示唆する「通信簿」としても読み取れる。「B.革新」成功の鍵を試合データ視点から眺めた。

https://www.bleague.jp/files/user/STATSREPORT2024-25.pdf

次ページ > スタッツ・データが示すBリーグの「リアル」

文=松永裕司

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