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2025.12.28 11:15

「家族も大切だが自分のことを優先させたい」 働き方が変えた女性の10年の変化

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家族との時間は大切と答える人が多い一方で、お互い干渉しない家族がいいという人も増えている。花王が10年間続けてきた調査から、一見矛盾する結果が明らかになった。

まず前提として、生活満足度は既婚男性で約6割、既婚女性で約7割。この10年間、ほぼ変わっていない。

家族とのコミュニケーションが良好だと感じている人も約8割で安定している。つまり、家族との関係が悪くなったわけではない。変わったのは、良好な関係の中身だ。

協力しあうようになったのに干渉はしない

10年前と比べて、家事を分担している夫婦は確実に増えた。家事を分担していると回答した男女の割合は、男性で60%から70%、女性で40%から51%に増加。子育ての方針を夫婦で話しあうようになった人も、男女ともに10ポイント以上増えている。

40代以下の男性は中学・高校で家庭科を学んだ世代。家事は女性の仕事という価値観は、もはや過去のものになった。「ワンオペ」という言葉も生まれたが、女性1人に偏りがちだった家事や育児を家族でシェアすることが定着してきた。

ただ、協力するようになったからといって、すべてを共有するわけではない。「お互い干渉しない家族がいい」と答える人は、男性で53%から71%、女性で59%から74%に増えた。分担はする。でも、相手のやり方には口を出さない。そんな距離感が、今の良い関係になっている。

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文=池田美樹

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