マーケティング

2025.12.28 09:15

商品力より「接客態度」が命取りに。悪い口コミは「門前払い」の引き金

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インターネットやSNSの普及により、消費者が商品やサービスを選ぶ際の情報源として「口コミ」の重要性が高まっている。GoogleマップやECサイトのレビューは、今やビジネスの成否を分ける決定的な要因だ。現代の購買行動における口コミの影響力と、企業が直面するシビアな現実が、マーケティング会社のLeveL.Lが全国の男女400人を対象に実施した調査結果から浮き彫りとなった。

調査によると、商品購入や店舗選びの際に口コミを参考にすると回答した人は93.75%に上り、ほぼ全ての消費者が他者の評価を判断材料にしていることが明らかになった。

注目すべきは、口コミをチェックするタイミングだ。過半数を超える52%の人が「候補を探す段階」、つまり検討の初期段階で口コミを確認している。比較段階を含めると約9割が最終決定前に目を通しており、悪い口コミが存在するだけで、その企業や店舗は比較検討の土台にすら乗れない「門前払い」の状態になるリスクを孕んでいる。

消費者が購入や来店をためらう理由として最も多く挙げられたのは「接客態度の悪さ」(35%)だ。これは商品やサービスの質そのものへの不満を上回る結果であり、消費者がスタッフの対応という「人」の部分を極めて重視していることを示唆している。

また、信頼される口コミの特徴としては、8割以上が「具体的な内容」を、半数以上が「写真・動画」の有無を挙げており、単なる星の数以上に、具体的で視覚的な情報が説得力を持つ傾向にある。

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文=飯島範久

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