ただし、すべてのヘビが生き延びるわけではない点に留意する必要がある。学術誌『Herpetology Notes』に発表された2023年の研究によれば、南アフリカでは野焼きの後、爬虫類の死亡率が著しく上昇した。落ち葉が豊富な場所に潜んでいたヘビなどの爬虫類は、炎に直接焼かれるよりも、煙の吸入や高温環境による心血管機能の異常が原因で命を落とすケースが多かった。
『International Journal of Wildland Fire』に発表された前述の研究では、群れの回復は可能であるものの、火災後の数年は個体数が減少し、一部の種は回復にさらに長い時間を要する可能性があると指摘している。
爬虫類には、このような進化上の利点があるが、地球温暖化や頻発する大規模火災、生息地の分断、外来捕食者の侵入が相まって、彼らは深刻な問題に直面している。避難場所は縮小し、回復の機会は狭まり、繰り返される火災は、微小な避難場所さえも完全に消滅させる可能性がある。
この知見がヘビの保護にとって意味すること
ヘビの保護の未来は依然として複雑だが、慎重ながらも楽観視する理由は残されている。
1. 微小生息地は重要:保全計画立案者と火災管理者は、小規模な避難場所(岩、丸太、巣穴)が爬虫類の生存に不可欠であることを認識すべきだ。これらの構造物を破壊する野焼き、土地の開墾、火災後の伐採は、ヘビの個体群全体を絶滅に追い込む可能性がある。
2. 火災管理では、爬虫類を考慮すべきだ:すべての火災が同じではない。頻繁な低強度の火災は、爬虫類にとって生存可能(あるいは有益)である一方で、大規模火災は深刻なリスクをもたらす。どの生息地が長期的な避難場所となるかを理解することは、生態系の健全性と種の生存のバランスを取るべき火災管理戦略の指針となる。
3. ヘビは、気候変動下での回復力のモデルとなり得る:変温性で低代謝の脊椎動物である爬虫類が壊滅的な火災を生き延びられるのであれば、他の動物たちはどうだろう? 爬虫類の戦略は、さまざまな分類群の保全活動に教訓を与えてくれるかもしれない。
4. 研究の遅れを取り戻す必要がある:爬虫類は鳥類や哺乳類と比べて、火災生態学における研究が依然として不十分だ。近年、火災後の爬虫類調査が活発化しているのは有望だが、多くの地域ではまだデータが不足している。特に火災多発地域では、追跡調査、避難場所のマッピング、食性や生存率の研究がさらに必要だ。
大規模火災は、地球上で最も劇的な生態系撹乱の一つだ。木々を枯らし、景観を変え、無数の種を脅かす。しかし、多くのヘビや爬虫類にとっては、うろこの下に感じる地面こそが、生き延びるために必要な安全と柔軟性をもたらしているのかもしれない。


