何百万人ものiPhoneユーザーには、「iOS 18はもはや選択肢ではなくなったのか?」という究極の疑問が突きつけられていた。iPhoneのiOSはアップデートしなければならない──それ自体は明白だ。現在、iPhoneは深刻な攻撃にさらされており、最新OSへのアップデートは「推奨」ではなく「必須」といえる状況に追い込まれているからだ。一方で、アップルの最新動向により、「iOS 18」に留まることはもはや安全な選択肢ではなくなった。
新しいiPhoneでは、なぜ「iOS 18」では不十分なのか?
今回決定的な証拠といえるのが、「iOS 18.7.3」のリリース内容だ。
iOS 18.7.3の対象は「iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR」のみに限定された
「iOS 18.7.3」のセキュリティノート(英語版。米国時間2025年12月17日更新)では、iOS 18.7.3の対象は「iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR」のみに限定された。つまり、サポート対象としては残っている一方で、iOS 26を動かせない端末向けということだ。
これは言い換えれば、今後iOS 18は「iOS 26に対応可能な比較的新しいモデル」には提供されない可能性を示す。「iOS 18.7.3」のセキュリティノート(英語版)を読む限り、先の3モデルを対象としており、これ以外の端末に対してはiOS 26を通じてのみ最新の脆弱性修正が提供されることが鮮明になった。つまり、新しいiPhoneでiOS 18を使い続けることは、既知の脆弱性を放置することを意味する。
※編注:日本語版「iOS 18.7.3およびiPadOS 18.7.3のセキュリティコンテンツについて」では対象端末を「iPhone XS以降」としている。英語版(米国時間2025年12月17日更新)では対象端末を「iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR」に限定している。2025年12月19日現在。
不満を抑えて、セキュリティ対策や安全性の面でより優れたiOS 26に移行すべき
これは極めて大きなリスクである。iOS 26へのアップグレードを先延ばしにしてきたiPhoneユーザーは何百万人もいる。ストレージの都合や、Liquid Glass(リキッド・グラス)を含む新しいUIに強い不満があることが理由かもしれない。オンラインフォーラムをざっと見ただけでも、最後にインストールしたiOS 18.xにとどまり、iOS 26への移行を避けるため粘り続けるつもりのユーザーが依然として多いことが分かる。そんなユーザーにとって、本稿は悪い知らせになるだろう。だが、今は意地を張る時ではない。アップルのスパイウェア警告が、判断を下す材料になるはずだ。iOS 26にどういう考えを持っていようと、もはや移行すべきだろう。
アップルのこの最新動向は、以前にも警告したとおりである。たとえアップルが、新しいiPhoneでiOS 18を利用できる選択肢を残していたとしても、それは悪手だ。傭兵型の商用スパイウェアの脅威は、これまでになく深刻になっている。そして、これらの攻撃は、より多くの脅威アクターへと次々に流れ込んでいく。iOS 26は新しく、より安全で、より堅牢だ。正しい選択なのだ。
セキュリティの危機は深刻──「iOS 26.2」へのアップデートは必須
私たちは「危険な12月」(Dangerous December)を生きている。「傭兵型」スパイウェアといった進行中の攻撃に関する警告は、アップルの警告に加えて、グーグルからもAndroidおよびChromeユーザーに向けて発出された。アップルとグーグルは協力して、最新のスパイウェア攻撃を検知し、パッチを提供した。
これを深刻に受け止めるべきである。
Keeper Securityのダレン・グッチョーネは私にこう語った。「アップデートすることが唯一の効果的な防御策です。パッチが公開されれば脆弱性の存在も明らかになるため、更新を先延ばしにするほど攻撃を受けるリスクは高まります」。
アップルの脆弱性が実際に悪用されたことを受け、米国のサイバー防衛機関も緊急の更新警告を出し、連邦職員に対しては1月5日までに適用するよう義務付けた。したがって、iPhoneユーザーは、たとえ更新を先延ばしにしたいと思っても、単純に許されない。その他のユーザーも、iOS 26へのアップデートをまったく同じ扱いにすべきである──「iOS 26.2」は必須だ。



