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スターバックス コーヒー ジャパンの立ち上げ総責任者を務めた梅本龍夫氏。

「梅本龍夫・定説を覆したチーム力」

「コーヒーは男性の飲み物」「全面禁煙なんてムリ」―。1995年に日本に進出したスターバックスは、そんな定説を次から次へと覆してきた。
 
スターバックス コーヒー ジャパンの立ち上げプロジェクト総責任者を務めた梅本龍夫(59)は、逆転の背景には「感性とロジックの絶妙なシンクロがあった」と振り返る。
 
プロジェクトチームは、もともとは“感性のチーム”だった。たとえば、スターバックスのペーパーカップの独特の肌触りには、みな漠然と、何か特別なものを感じていた。だから、リーダーの口から「これがかっこいいんだよ」という具体的な言葉が出てきたら、ストンと腑に落ちた。価値を共有できた。
 
だが、日本で1,000店舗の展開を目指す梅本らは、大きなビジネスにするうえでは、感性を補完する「ロジック」が必要だと気づく。

じつは、スターバックスが日本で全面禁煙に踏み切ったのは3号店から。本国のCEO、ハワード・シュルツは大のタバコ嫌い。タバコの匂いはコーヒーの香りを消してしまう、という彼の理屈は理に適っていた。でも、そんな論理がビジネスとして通用するかは未知数だった。
 
だが、日本にも近く禁煙の流れがやってくる、という直感がチームにはあった。直感があり、それが論理によっても裏付けられていたのだ。

「『感性』というボールが投げられ、それを『論理』でキャッチする。そんなバッテリーのような関係があれば、チームはうまくいくんです」

完全禁煙にしたことで、ターゲットが見えた。
新しいことを始める際、人は「できない」という直感から入ってしまいがちだ。そこで梅本らはあえて直感を逆転させ、「できる」という感覚を共有した。

「できる」という感覚を共有した後に必要なものは何か。話し合いを進めると、裏付けるためには実験が必要、という結論に至る。

そこで、それまでほとんど実施したことのなかった消費者調査を行うことを決める。すると、男性の反応はイマイチだったが、女性たちが反応してくれた。つまり「論理的にもいける」とわかった。「できる」という感覚と合った。
 
タネを発芽させて、芽が出て、花になって、という過程はチームプレーからしか生まれない。
 
梅本は2005年にスターバックスを離れ、経営コンサルタントとして起業。いま、こんなふうに話す。「これは、どんな組織においても言えると思う」


古谷ゆう子 = 文 ピーター・ステンバー = 写真

 

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