経済

2025.12.19 15:30

ブラックストーン傘下の豪エアトランク、日本のデータセンター拡大に1.2兆円投資 大阪に新施設

エアトランク創業者 兼 CEO のロビン・クーダ

エアトランク創業者 兼 CEO のロビン・クーダ

米国の大手プライベートエクイティ企業、ブラックストーンが支援するオーストラリアのデータセンター運営会社、エアトランク(AirTrunk)。同社はクラウドコンピューティングとAIインフラに対する需要増加を受け、日本での設備能力拡大に最大80億ドル(約1兆2400億円)を投資する。

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シドニーを拠点とする同社は、大阪東部に100メガワット(MW)のハイパースケールデータセンター「OSK2」を建設する計画を発表した。これは大阪西部にある既存の施設「OSK1」(20MW)を補完するものとなる。エアトランクは今後、数年間でOSK2の容量を最終的に530MWまで拡大することを目指していると述べた。

「日本は、エアトランクのアジア太平洋地域におけるプラットフォーム成長において、極めて重要な役割を果たしている」とエアトランクの創業者兼CEO、ロビン・クーダは声明で述べた。「日本は私たちにとって重要な市場であるだけでなく、ハイパースケールとAIイノベーションの未来を形作るパートナーでもある」。

OSK2は、アジア太平洋地域と中東の6市場にまたがるエアトランクの14番目のデータセンターとなり、同社の容量を2ギガワット以上に拡大すると同社は述べた。

クーダによるとエアトランクの日本への投資は、オーストラリア企業による最大級の投資の一つである。同社によれば、2021年に東京での最初のデータセンタープロジェクトで日本に進出して以来、約16億ドル(約 2480億円)を投資している。

「大阪での事業拡大により、私たちはハイパースケールとAIインフラの需要増加に対応するだけでなく、地元の人材、サプライヤー、コミュニティに新たな機会を創出している」とエアトランク日本代表の松下典弘は声明で述べた。「今回の投資は、日本のアジア太平洋地域におけるデジタルリーダーとしての地位を強化し、顧客企業がイノベーションに必要なレジリエンスの高いスケーラブルなIT容量を確保できるようにする」。

データセンターは世界で最も急成長している産業の一つであり、その潜在能力の高さから活発な取引が巻き起こっている。昨年、ブラックストーンが率いるコンソーシアムがエアトランクを160億ドル(約2兆3200億円)で買収した取引は、同社にとってアジア太平洋地域で最大の取引となった。

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forbes.com 原文

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