北米

2025.12.19 08:00

米11月CPIは前年同月比2.7%の上昇、市場予想を下回る

Al Drago/Getty Images

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米労働統計局が米国時間12月18日に公表したデータによれば、11月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で2.7%上昇した。前回発表の3%から鈍化し、3.1%の上昇を見込んでいた市場予想も下回った。

変動の大きい食品とエネルギー価格を除いたコアCPIは、過去12カ月で2.6%上昇し、前年同期の上昇率である3.1%を下回った。

今回の発表は政府閉鎖の影響で延期されていたものであり、10月のCPIの発表は中止に追い込まれていた。エコノミストの間では、政府閉鎖による混乱を踏まえ、今回の報告の正確性に対して懐疑的な見方も出ている。

キャピタル・エコノミクスはブルームバーグに対し、「(今回の発表は)インフレ圧力が本当に低下していることを反映している可能性もあるが、特に住宅賃料のような持続性の高いサービス部門で、これほど急激な減速が起きるのは、少なくとも景気後退局面を除けば、極めて異例のことだ」と述べた。その上で、「結局のところ、これが統計上の一時的なブレなのか、本格的なディスインフレなのかを確認するには、来月公表される12月のデータを待つ必要がある」と付け加えた。

過去12カ月で食肉価格は8.9%上昇し、2022年5月以来で最大の上昇幅となった。

ドナルド・トランプ大統領は、経済に対する有権者の懸念を和らげようとしている。トランプは、物価は下落していると主張し、経済問題が長引いている責任はジョー・バイデン前大統領にあると非難した。先日、彼はペンシルベニア州でいわゆる「アフォーダビリティ・ツアー」を開始し、17日にはこの問題についてのテレビ演説を行った。その中でトランプは米国民に対し、物価は「急速に下がっており、この動きはまだ続く」と語った。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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