キャリア

2025.12.25 07:15

若手社会人の6割が上司に黙って生成AIを利用 職場に潜む隠れAI活用の実態

プレスリリースより

プレスリリースより

職場で生成AIを使って作った資料を上司に提出する。このとき、AIを使ったことを伝えるだろうか。

デジタルメディア事業などを手がけるインターグが、全国の20代・30代社会人に実施した調査によると、生成AIを活用して作成した成果物を提出する際、約6割が「AIを使ったことを伝えていない」と回答した。

意図的に隠しているかどうかは別として、会社が把握していないところで生成AIが使われている実態が浮かび上がった形だ。情報漏洩や参照元の不明確さなど、企業にとってのリスクが潜在している可能性がある。

4割が利用も教育体制は追いつかず

調査では、約4割が「週に一度以上生成AIを仕事で使用している」と回答した。利用領域はメールや文書の作成といった定型業務(20.4%)だけでなく、専門的な知識が必要な問題解決(18.5%)や新規企画のアイデア出し・ブレスト(12.5%)といった、より高度な業務にまで広がっている。

その一方で、会社から「十分な教育やトレーニングを提供されている」と答えたのはわずか5%。何らかの教育を受けている人を含めても27%にとどまり、7割は「全く提供できていない」(53%)もしくは「提供しようとしているができていない」(20%)状態だ。

若手社会人の約4割が日常的にAIを使っているのに、企業側の支援体制は追いついていない。このギャップが、「隠れAI利用」を生む一因になっているのかもしれない。

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文=池田美樹

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