宇宙

2026.01.04 10:00

赤色矮星系の生命、光合成が複雑化の制限要因に 理論生物物理学者が指摘

南米ペルーのアマゾン熱帯雨林(USDA Forest Service)

太陽系に最も近い恒星の赤色矮星プロキシマ・ケンタウリを公転する系外惑星プロキシマbを描いた想像図(ESO/M. Kornmesser)
太陽系に最も近い恒星の赤色矮星プロキシマ・ケンタウリを公転する系外惑星プロキシマbを描いた想像図(ESO/M. Kornmesser)

ダフィーと研究チームは2025年3月に科学誌PLOS Computational Biologyに掲載された論文で、太陽系外惑星の大気中に存在する酸素は、大気中を通過する光の吸収線として検出できるため、重要度の高いバイオシグネチャー(生命存在指標)となる可能性があると記している。地球ではクロロフィルが全体を覆っているため、クロロフィルの反射スペクトルに植物の「レッドエッジ」ができると、論文は指摘している。1993年にはNASAの探査機ガリレオによってレッドエッジが初めて観測された。

advertisement

ダフィーによると、レッドエッジは米天文学者カール・セーガンが、ガリレオの地球フライバイ(近接通過)時に地球表面の反射スペクトルを測定した際に新しく作り出した用語だ。これは地球で酸素発生型光合成が行われていることを示す明確な遠隔シグナルであることから、系外惑星の表面で反射された星の光から同様のレッドエッジを検出する研究が大きく推進されると、ダフィーは続けた。

まとめ

酸素発生型光合成がいかに大きく地球を作り変え、現在は地球全体に恵みをもたらしている雄大な原生林の生育に適した環境を整えたかについては、十分に認識されていないことが多い。これにより、地球がいかに独特であると思われるかを改めて思い知らされる。

その理由の1つは、小さくて暗い赤色矮星を公転する惑星で、酸素発生型光合成が出現する可能性が極めて低いと思われるからだ。

advertisement

酸素発生型光合成は、M型矮星の近くを公転する惑星上では実現不可能なのかもしれないと、ダフィーは述べている。

forbes.com 原文

翻訳=河原稔

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事