食&酒

2025.12.23 07:15

2025年の食トレンドは「自由」と「ノスタルジー」 消費者ニーズの二極化

プレスリリースより

支持を集めるカスタマイズ性とヘルシー志向

今年のトレンドで顕著だったのは、「自由に選べる」食だ。麻辣湯では具材や麺を自由に選べるカスタマイズ性が人気となった。一方、「せいろ蒸しレシピ」は素材の味を生かしたシンプルな調理法が、健康志向や時短ニーズと合致した。

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海外由来のグルメも一般化が進んだ。「ドバイチョコレート」は検索数が前年比2.93倍で、3月に約45万件のピークを記録。ザクザク食感が特徴のチョコレートは、SNS映えする異国スイーツとして若年層に広がった。

平成レトロが食の分野でも台頭

もう一つの大きな流れが「ノスタルジー」だ。「平成女児チョコ」は検索数が前年比1.68倍で、3月に約13万件のピークを迎えた。

「ドーナツ」は2022年から続くブームが継続。5月にLA発の「ランディーズドーナツ」が代官山に日本初上陸する一方で、グルテンフリーやヴィーガン対応の専門店も登場し、アメリカン系とヘルシー系の二極化が進んだ。

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相反するニーズの同時進行が示すもの

2025年の食トレンドが示すのは、消費者ニーズの多様化と二極化だ。「自由に選びたい」カスタマイズ志向と、「懐かしいものに癒されたい」ノスタルジー志向。シンプルな調理法を求める層と、SNS映えする派手なビジュアルを求める層。これらは相反するように見えて、実は同時に存在している。

麻辣湯は専門店で人気を集めた後、SNSで拡散され、スーパーやコンビニで即席商品として販売されるようになった。ドーナツ市場でアメリカンスタイルとヘルシー志向が共存しているように、多様な選択肢が当たり前になった。次にどんな食トレンドが生まれるのか、2026年も楽しみだ。

【調査概要】
調査方法:2025年に国内外で注目を集めた食トレンドを独自調査と検索動向でデータ分析

出典:2025年の食を変えた10のブームとは?(macaroni)

文=池田美樹

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