フォーブス・リサーチ2025年AI調査によると、AI戦略はIT主導の取り組みから取締役会レベルの優先事項へと進化し、意思決定権限は上級幹部へと決定的にシフトしている。
最高情報責任者(CIO)は引き続きAI戦略の舵取りに最も頻繁に関与する役職であり—2024年の44%から2025年には71%へと参加率が上昇—しかし、本当の注目点は経営幹部層の劇的な台頭にある。
8月と9月に実施された1,000人以上のC層幹部を対象とした調査では、AI意思決定への関与が前年比で増加した役職は:
- CEO(最高経営責任者):26%から55%へ
- COO(最高執行責任者):2%から41%へ
- CFO(最高財務責任者):1%から38%へ
一方、関与が減少した役職は:
- IT/テクノロジーマネージャー:67%から48%へ
- データサイエンティスト/アナリスト:44%から13%へ
AI戦略に関する経営幹部の連携は表面上は強固に見え、回答者の73%がC層が協力的に働いていると報告し、71%が自社のパフォーマンス指標に自信を持っており、これは昨年の66%から上昇している。
しかし、上級幹部のAI課題理解に対する認識はいくつかの重要分野で低下している。例えば、幹部がインフラ要件を理解していると考える割合は2024年の72%から2025年には66%に減少した。わずかに改善が見られた唯一の分野はサイバーセキュリティ課題に関する上級幹部の理解で、2024年の72%から2025年には77%に上昇した。しかし、ここでさえ、幹部の38%しか自社の幹部がこの課題を完全に理解していると考えていない。
ガバナンスはボトルネックか?
組織の65%がデータ品質、プライバシー、セキュリティポリシーを監督する専門のAIガバナンス委員会を設立している一方、43%はこれらのグループが官僚主義に埋もれ、決定を実施する権限が不足していると報告している。リーダーの57%しか、堅牢なデータガバナンス慣行が整っていることに自信を持っていない。
このガバナンスのギャップは、データプライバシーとセキュリティの懸念がAI導入の主な障害(59%)として挙げられ、データ品質の問題(40%)がそれに続いていることを考えると懸念される。



