国内

2025.12.18 17:45

日本にグロース・エクイティ投資の黄金期が来る――SmartHRに株主参画の世界投資大手が積極姿勢

アレックス・クリシス General Atlanticマネージング・ディレクター グローバル新規案件ソーシング責任者

――SmartHRへの投資は、日本のセカンダリー取引額では最高規模となる。また、単なる株式譲渡ではなく「戦略的マイノリティー投資」と位置付けている。

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クリシス:米国のグロース・エクイティ投資では、ディールのなかにセカンダリー取引の要素が含まれるのが一般的だ。キャップテーブルのなかで最善の条件をつくり出すことで、投資先が未成熟のまま公開市場に放り出されることがないようにしている。日本において、グロース・エクイティの投資家がセカンダリーで参画していくことは、とても良いことだ。

General Atlanticの特徴として、プレイマリーとセカンダリーの双方で投資を行っているが、資金を提供するだけのパッシブな投資は行っていない。常に我々の資本を活用しながら、投資先を手助けしていくスタイルをとっている。

つまり、これからのSmartHRの成長において、例えば、カスタマーサポート、M&A、プロダクトロードマップなどに対して具体的なサポートの計画をもっているということだ。これこそが我々のBread & Butter =本業であり、日本の起業家、スタートアップが必要としていることだと思っている。

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我々は投資先のバリュークリエーションに専任人材を80人以上抱えており、プロダクトエクステンション、GTM(Go to market)、カスタマーサクセス、プライシングおよびパッケージングなどの領域を得意としている。

――今後の日本での投資計画は。

クリシス:日本の市場と起業家たちは世界のなかでも最高クラスだ。特にSmartHRへの投資は、グローバルのソフトウェア・テクノロジー領域のなかでもベストなディールを実行することができたと自負している。このようなことが、これから何年も続いていくと思っており、今後も投資していく。まだ黎明期だが、日本のグロース・エクイティ投資は黄金期をこの数年で迎えるだろう。

すでにGeneral Atlanticは、傘下のインフラ投資会社Actis通じて日本に既存のオフィスを構えている。この拠点を窓口として、グロース・エクイティでも活用していく。当社では、全世界の中でベストな案件のみが投資委員会を通過する仕組みになっているため、日本への投資金額や社数は固定されていない。しかし、日本の起業家たちの質を考えると、市場が拡大するにつれて、より多くの企業が候補となって承認されていくという確信をもっている。

控えめにいっても、我々は世界のグロース・エクイティ投資家のリーダー的な立ち位置だ。日本市場に入り込んで共に成長していければと思っている。日本企業には大きな可能性があると見ている。今は会社の規模も小さいが、これから数年で非常に大きな成長を遂げていくと期待しており、それは私たちにとっても非常に楽しみなことだ。


アレックス・クリシス◎General Atlantic マネージング・ディレクター、グローバル新規案件ソーシング責任者。前職ではInsight Venture Partnersでマネージング・ディレクターとして、ソフトウェアおよびインターネット分野のグローバル投資を担当。キャリア初期には、クレディ・スイスの投資銀行部門にて、エネルギーおよび電力分野のグローバル業務に従事。ペンシルベニア大学ウォートン・スクール経済学学士。ハーバード・ビジネス・スクールMBA。

文=眞鍋 武

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