働き方

2025.12.21 18:00

イライラさせる上司・同僚から心を守る1つの習慣、それは「感謝」

感謝の気持ちを持つことで、厄介なはずの同僚が思いがけない学びをもたらす存在となる(stock.adobe.com)

相手を追い込まない好奇心の向け方

• 「意図」ではなく、「影響」を尋ねるようにする。相手の行動について「なぜそうしたのか」と理由を問うのではなく、その判断や行動が仕事にどのような影響を与えたのか聞いてみよう。そうすることで、会話の焦点は「相手を評価すること」から「学ぶこと」へと移る

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• 「推測」ではなく、「背景」から話を進める。共通の目標や課題を踏まえた質問をしよう。たとえば「そのアプローチはとてもうまくいったようですね。どんな考え方がベースにあったのか教えてもらえますか」

• 質問は「はい」「いいえ」では答えられない形にし、具体的な話を引き出すようにする。話をどれくらい深めるかは相手に任せ、相手が黙っているときも、自分の解釈で会話を埋めずに待つ。

自分なりの「感謝の習慣」を作る

周囲が変わるのを待つのではなく、うまくいっていること目を向ける癖をつけよう。具体的には、「感謝できること」探しを習慣にすること。これにより困難な状況に対する捉え方が変わり、感情のコントロール力が高まるだけでなく、長期的な回復力アップもにつながる。

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• 毎日行う30秒の習慣として、「今日、問題が起きなかったこと」を1つ書きとめよう。これは、「足りていないこと」ではなく「足りていること」へ目を向ける練習だ。こうした小さな習慣を積み重ねることが、大きな変化を生み出す

• 「振り返り」ツールを日々の生活にとり入れ、心の安定を保とう。心理学者マーティン・セリグマンの「3つの良いこと(Three Good Things)」メソッドでは、毎晩寝る前にどんなに小さなことでもいいので3つの良い出来事を書き出すよう勧めている。Gratitude(グラティテュード)や Daylio(デイリオ)などのアプリを使って、日々の感謝や出来事を記録し、振り返るのもいいだろう。これらはあなたの視点を「問題」ではなく、「進歩」へと向けさせるのに役立つ

• 感謝を「成果」はなく、「自分自身の在り方」と結びつけよう。つまり、結果が良かったから感謝するのではなく、自分がその状況にどのように向き合ったかを評価する。

イライラさせられる仕事や人に感謝することは、決して妥協や諦めではない。感謝は、こうした仕事や人に振り回されずに対処するための精神的余裕をもたらすものだ。自分がコントロールできるもの(自分の考え方、自分の成長、自分の許容範囲など)に焦点を当てれば、コントロールできないものからの影響を減らせる。周囲の環境が思うように変えられないと感じるときこそ、心の支えとして感謝を活用したい。

forbes.com 原文

翻訳=猪股るー

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