ウミガメが私に大切な人生の教訓を教えてくれたのは、そのときだったわ。
水面に浮かんでいたときに、あることに気づいたのよ。
ウミガメは泳ぐときに、自分の動きを波の動きに合わせていたの。
波が前から迫ってくるときは、ウミガメは浮かびながら、自分の位置を保つのにちょうどいいくらいの速さで泳ぐ。
波が背後から押してくるときは、勢いよくヒレを動かす。つまり、波の動きをうまく利用しているのよ。
ウミガメは、波に逆らうことはしなかった。
むしろ、波の力を借りたの。
私がウミガメについていけなかったのは、水の流れの方向を無視して、ずっと足をばたつかせていたからなの。
最初はそれで問題なかったし、ウミガメと一緒にいられた。
足の動きをゆるめることさえあったわ。
でも、向かってくる波に反発してばかりだと、疲れてしまうのよ。
波が押してくれるときに、その波を活かして進むだけのエネルギーが残っていなかったの。
波が次々と寄せては引いていくと、私はどんどん疲れて、効率が悪くなった。
でも、ウミガメは違った。
波の向きに自分の泳ぎ方を上手に合わせ続けたの。
だから私よりも速く泳げたのよ。
「ウミガメ」が教えてくれた人生の本質
そのウミガメは、私たちに教えてくれます。
自分が何をしたいのかがわからなければ、他の多くのことに無駄なエネルギーを費やしてしまう。
そして、本当にやりたいことのチャンスが巡ってきたときに、それに費やす時間も体力もないかもしれない。
そんな人生の本質を。
私たちは、本当に毎日、どうでもいいことにエネルギーを使わされています。
そんなことに反応ばかりしていたら、自由な時間は無くなってしまいます。
自分にとって大事なものにだけ反応をする。
それは、先ほどのウミガメが、波が来たときだけ、ヒレを動かすように、私たちもそのタイミングを見計らわないといけないのです。
※本稿は「ダイヤモンド・オンライン」からの転載記事である。


