健康

2025.12.20 11:15

年間10万円スポーツ費のムダ実態、4割が「使わないのに課金」

プレスリリースより

プレスリリースより

「健康のために運動しよう」。誰もが一度は耳にし、実践しようとしたことがあるだろう。ジムに入会し、ランニングシューズを新調し、気づけば年間10万円近い出費になっている。

この金額は高いのか、安いのか。ライフスタイルリサーチを手がけるSongが20〜40代の300人を対象に実施した調査から、私たちのスポーツ費用の実態が見えてきた。

平均年間10万円でも実感は人それぞれ

調査によると、スポーツやフィットネスに支出がある20〜40代の年間平均支出は9万6000円。中央値は7万2000円だった。年代が上がるにつれて支出も増え、20代の8万2000円に対し、40代は10万8000円。男性は10万4000円、女性は8万8000円と、属性によっても差が出ている。

活動タイプ別では、ジムやスタジオ系が11万円と最も高く、ランニングやサイクリングは6万8000円と比較的抑えられている。内訳を見ると、会費が36%(3万4500円)を占め、ウェアやギアが20%(1万9200円)、レッスン費が14%(1万3400円)と続く。

また、独身で年間14万円、家族で運動する場合は26万円と、ライフステージによって支出は大きく変わる。「家族で動くと、年間25万円は覚悟が必要」(41歳・技術職)という声は、決して大げさではない。

使わない月も引かれる隠れた固定費

注目すべきは、全体の42%が「使っていない月も課金されている」と答えた費用だ。サブスク型のジム会費やオンラインレッスン、年会費制のサービスなど、いわば「隠れた固定費」が積み重なっている。にもかかわらず、67%は年に1回も解約や乗り換えをしていない。

「オンラインレッスンを止め忘れて月3000円が無駄に」(39歳・企画職)、「学生割が切れた後も気づかず継続課金していた」(26歳・学生)といった声は、多くの人に身に覚えがあるのではないだろうか。健康のための投資が、いつの間にか「払い続けるだけの固定費」になってしまう。スマホアプリの自動更新やサブスクサービスと同じ構造だ。

次ページ > 1000円あたり運動2.1時間は高いのか

文=池田美樹

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事