ビジネス

2025.12.20 09:15

上座は不要か Z世代とベテランで20ポイント差がついたマナーの境界線

Getty Images

マナーにも若手とベテランの意識差

一方、普段気をつけている行動のトップは「社外の人に対して、上司や先輩を呼び捨てにする(『さん付け』で呼ばない)」(59%)だった。年代別では20代のみ「深夜や早朝などにメールやチャットを送らない」(65%)が最多となり、若手層のワークライフバランスへの意識の高さが表れた。

advertisement

興味深いのは「打ち合わせや会食時に上座下座の位置を守る」で、20代(27%)と40代以上(47%)で20ポイントの差があったことだ。若手世代にとって、上座下座はもはや重要度の高いマナーとしては認識されていないようだ。

5人に1人が指摘された「言葉遣い」

ビジネスマナーについて社内外の人から指摘を受けたことはあるかを問うと、5人に1人(22%)が、周囲から経験があると回答した。指摘された内容の最多は「言葉遣い(敬語)」(42%)で、年代が若いほど割合が高かった(20代52%、30代45%、40代以上39%)。

一方、「服装・身だしなみ」は年代が高いほど指摘を受けた経験が多く(20代17%、30代24%、40代28%)、ビジネスの場である程度カジュアルな服装でも許容されるようになったことを反映している可能性がある。

advertisement

具体的なエピソードでは「方言が抜けず標準語に直すよう指導を受けた」(30代女性)、「部内のメールで上司に対し顔文字を使用して指摘された」(40代男性)、「夜遅い時間帯のメールについて、翌日で大丈夫ですと苦言を呈された」(50代男性)といった声が寄せられた。

マナーも時代とともに

気になるマナーとして、会議中にスマホでメモを取ること、オンライン会議中にカメラをオフにすることといった行動の是非が議論されること自体、ほんの数年前にはなかったことだ。

挨拶や敬語といった基本は変わらないが、働き方が変われば新しいツールとともに新しいマナーも生まれる。形は変わっても、最も必要なことは相手への配慮であるというのがビジネスマナーであることに変わりはないといえるだろう。

【調査概要】
調査方法:インターネットによるアンケート
調査対象:『エン転職』を利用するユーザー1435人
調査期間:2025年9月1日〜9月30日

プレスリリース

文=池田美樹

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事