インターネットで調べものをするときは、まず検索エンジンで求める情報を提供してくれるウェブサイトを探すのが当たり前だった。サイト運営者は、検索エンジンから自分のサイトへ来てもらうための工夫にしのぎを削っていた。しかし、そんな風景は「ゼロクリック」層の増加で過去のものになりつつある。
デジタルマーケティング情報メディア「デジマ部」は、日本に住む10代以上の男女1504人を対象に、「AIによる検索行動の変化に関する意識調査」を行ったが、そこには、生成AIの使用により検索エンジンの利用頻度が減少する傾向が現れた。

生成AIを使うようになってからのGoogleなどの検索エンジンを使う回数が変化したかを尋ねると、ほぼ半数は「あまり変わらない」と答えたものの、6パーセントが「ほとんど使わなくなった」、およそ15パーセントが半分以下に減った、およそ24パーセントが2〜3割減ったと答えた。

また、生成AIを使うようになってニュースや企業のサイトなどを訪問する頻度に変化があったかを尋ねると、約7パーセントが大幅に減った、約24パーセントがやや減ったと答えた。変わらない、むしろ増えたという人があわせて約66パーセントと依然多数ではあるが、このバランスは生成AIの発達にともない変わっていくことは確実だ。

さらに、検索エンジンで示されるAIによる概要を見て、そこが紹介するウェブサイトを訪問しないで済ませることがあるかを尋ねると、「よくある」が約14パーセント、「たまにある」が約35パーセントと、あわせてほぼ半数がリンクをクリックしない、いわゆる「ゼロクリック」層であることがわかった。



