米国時間12月11日、世界の富豪ランキング（リアルタイム版）におけるラリー・エリソンの順位は1歩後退し、第3位となった。オラクルが発表した四半期決算が市場予想を下回り、株価が過去1年で最悪の下落を記録したためだ。
オラクルの株価は、米東部時間11日午前10時45分時点で13.1％安の約193.80ドルをつけた。日中の下落率としては、1月の13.7％以来で最悪の数字だ。
オラクル株の急落は、先日発表された第2四半期決算の収益が160億ドル（約2.48兆円。1ドル＝155円換算）となり、ファクトセットがまとめた市場予想の161億ドル（約2.5兆円）を下回ったことを受けたものだ。また、ソフトウェア売上は58億ドル（約9000億円）となり、これも市場予想の約60億ドル（約9300億円）を下回った。
ソフトウェア売上が予想に届かなかった一方で、クラウド売上は34％増の79億7000万ドル（約1.23兆円）となり、こちらは市場予想の79億2000万ドル（約1.22兆円）を上回った。
また、同四半期における設備投資額は120億ドル（約1.9兆円）となり、市場予想の83億ドル（約1.3兆円）を大きく上回った。
2014年にCEOを退いたオラクル会長のエリソンは、米国記事執筆時点で、推定資産が358億ドル（約5.5兆円）減少し、2452億ドル（約38兆円）となったことで世界3位の富豪となった。エリソンは一時5位まで順位を落としたが、以前は2位の座を獲得していた。
現在の2位はグーグル共同創業者のラリー・ペイジ（約40.3兆円）で、4位ジェフ・ベゾス（約37.6兆円）、5位セルゲイ・ブリン（約36.9兆円）、6位マーク・ザッカーバーグ（約34.8兆円）と続く。
9月にはオラクル株の急騰によりエリソンの資産が1100億ドル（約17.1兆円）以上増加し、世界1位のイーロン・マスク（約76.2兆円）に迫る場面があった。当時、エリソンの資産額は約4050億ドル（約62.8兆円）に達し、史上2人目となる4000億ドル（約62兆円）超えを記録したが、マスクには約310億ドル（約4.8兆円）差で及ばなかった。
